昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2017/09/27

 主婦歴25年の経験で、毎日の食事の支度は「いま」だけでは、美味しいものが作れないことを実感しました。丸ごと料理は、前の晩、夕食の後片付けをしながら、あるいはテレビを見ながら、鍋を火にかけることができます。

『ウー・ウェンの家庭料理 8つの基本『(ウー・ウェン 著)

 手間はかけられないけれど、せめて明日のことを考えて料理する。これが、忙しい日々から学んだことです。にんじん以外にも、玉ねぎ、キャベツ、トマト、いも類などでも試してみてください。

『ウー・ウェンの家庭料理 8つの基本』では、今回ご紹介した「にんじんの丸ごと蒸し煮」のような「丸ごと料理」をはじめ、1人の主婦としてわが家の台所を“運営”してきた方法論を「8つの基本」にまとめてご紹介しています。

(1)野菜は丸ごと調理する 
(2)手抜きしたいときは煮ものを 
(3)野菜の繊維を知る 
(4)時間があるときこそ丁寧に炒めもの
(5)油と食材は夫婦関係
(6)塩の道は2通り
(7)もっと蒸す!
(8)食材は2〜3種類だけ

 この「8つの基本」さえ覚えておけば、たとえレシピを見なくても、上手に仕上がるため、料理をするのに一生、困りません。

 私が料理をするようになったのは、じつは日本で結婚してからのこと。それまでは台所に立ったことも、ほとんどありませんでした。

 じきに子どもが生まれ、仕事もするようになってからは、毎日の食事づくりだけで精一杯。料理そのものは大好きでも、日々の現実の中では嫌になることだって当然あります。忙しいとき、疲れているときは特にそう。仕事と家庭の両立は本当に難しいの一言です。

 とはいえ、食べることは生きることの基本ですから、好き嫌いなんて言ってはいられません。どうやったら、無理なく、美味しく、体によい料理をつくれるか、を考えるようになりました。

 みなさまご自身が、台所を“運営”するための参考にしていただけたらうれしく思います。

「人間と違って野菜はしゃべれません。だから私は、どう料理されたいですか? と野菜に尋ねます。素材の声に耳を傾ければ、おのずと美味しい料理がつくれるのです」©鍋島徳恭

―――

ウー・ウェン 
中国・北京に育つ。料理上手な母から受け継いだ家庭料理が評判となり、料理研究家となる。美味しい家庭料理は人の幸せと健康をつくるという考えのもと、東京と北京でクッキングサロンを主宰。シンプルで作りやすく、体にやさしい料理にファンも多い。

ウー・ウェンの家庭料理 8つの基本

ウー・ウェン(著)

文藝春秋
2017年9月27日 発売

購入する

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー