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妻も同じ教職、地元では知らない人がいない一家だった
楠田容疑者は奈良県の大学を卒業後、この町に戻り教員になった。香住小学校は最初の赴任校でもある。同じ教職に就く妻と結婚し、地元では知らない人がいない一家だった。教員歴は31年。今年3月末まで3年間は香美町教育委員会でこども教育課長を務めていた。
「それだけに保護者や他の先生たちからの信頼も厚かったと聞いている。経験も豊富で、町内で一番大きい小学校の校長としてふさわしい先生だという認識だった」
地元教育委員会担当者は、急きょ開いた記者会見で、そう語った。
保護者らの反応も実際に驚きを隠せないものだった。
「子どもたちに大きな声であいさつをしてくれる先生で、温厚そうでした。まさか覚醒剤を使っていたなんて……」(娘が香住小学校に通う母親)
「朝から玄関口で登校する子どもたちに声をかけ、時には一緒に運動することもありました。子どもたちからの人気もあったと思う。コロナ禍の対応など色々大変なこともあったでしょうが、仕事のストレスから手を出したということは考えづらいです」(同校関係者)
しかし、警察の手は職場にも伸びた。楠田容疑者が逮捕された頃、捜査員らは香住小学校にも訪れている。同校関係者が続ける。