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 “じわじわ売れ”女優 主演を喰う存在感

 江口のりこさん、岸井ゆきのさん、伊藤沙莉さんらは、その作品に現実感を与え、観客をその世界観に没入させやすいというアドバンテージがあるような気がします。

 そういったストロングポイントは業界関係者や目の肥えた観客にはすぐ理解してもらえても、なかなか一般層に響かず、伝わるまでに時間がかかることが多い。その結果、彼女たちは“じわじわ売れ”となったのでしょう。

 また、正統派美人女優が主演を務めるメジャー作品に、江口のりこさん、岸井ゆきのさん、伊藤沙莉さんといった実力派女優を配する傾向もあります。そして彼女たちは、ときに主演を喰う存在感を見せ、一般層にも演技力の高さを周知させて人気を獲得していく。

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©佐藤亘(写真部)/文藝春秋

 正統派美人女優たちがいるからこそ、江口のりこさん、岸井ゆきのさん、伊藤沙莉さんといった実力派女優たちが引き立つとも考えられます。

 ですから3人が“じわじわ売れ”したのは偶然ではなく必然とも言えるでしょう。