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【巨人】岡本和真、桜井俊貴、吉川尚輝……「巨人ドラ1チケットを持つ男たちの挑戦」

文春野球コラム ペナントレース2017

ドラ1を徹底的に起用する巨人の伝統はどこに……

 では岡本や桜井や吉川尚輝たちはどうしたらいいのだろうか? 今、彼らが手にしているのは「巨人ドラ1チケット」だ。各チーム1年で1人しか貰えない栄光のドラフト1位チケット。いわばしばらく優先的に起用してもらえる権利。例えば、9月20日阪神戦(甲子園)の巨人スタメンを見ると9名中5名がドラフト1位入団選手である。阿部・坂本・長野の主軸、そして菅野智之と小林誠司のドラ1バッテリー。さらに2番陽と5番村田はFA入団、3番マギーは助っ人選手。つまり、6番レフト亀井(04年4位)以外はドラ1の5名とFA組2名と助っ人1名がレギュラーを張る巨人軍のリアル。良くも悪くも、それがジャイアンツというチームなのである。ちなみに松井秀喜と高橋由伸も1位野手、斎藤雅樹・桑田真澄・槙原寛己の三本柱も全員ドラ1投手だ。伝統的に巨人はドラフト1位選手を徹底的に使い、経験を積ませ主力へと定着させてきた。

 その古き良き伝統がここ数年は揺らいでいる。高校通算73本塁打の岡本にしても守備に不安があるとは言え3年間で1軍出場計34試合、71打席しか経験できていない。昨季74打点でイースタンのタイトルを獲得したことを考えても、あまりに少ないチャンスの数だ。二遊間を守れる吉川尚輝にしても、2軍では4本塁打にチームトップの三塁打7本とパンチ力もあり、10盗塁と走れて、こちらもチーム1位の19犠打と小技もできる逸材なのに、上で与えられたのはわずか6打席……って新入社員に入社1週間で利益出せレベルの無茶ぶり。桜井だって先発・リリーフともに足りていない投手事情を考えれば諦めるのはまだ早い。毎年、ルーキーが入ってくるこの世界、ドラ1チケットの有効期限は長くて5年間の片道切符。彼らの中で次は誰がG球場経由東京ドーム行きを実現させるのだろうか。

 育成は我慢と同時に、贔屓だ。これと思った才能にとことんこだわる。長嶋監督は打率0割台の高卒ルーキー松井秀喜を夏場からスタメン固定し4番1000日計画を立て、原監督は19歳の坂本勇人をショートで1シーズン使い続けた。時に落合博満、小笠原道大やアレックス・ラミレスといったベテラン移籍組でチームバランスをとりながら。若手か、補強かのどっちかじゃない。必要なのはどっちもだ。背番号24の続投が決まった巨人にもそんなチーム作りを求めたい。

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 頼むよ、監督。来季こそ「90年代の高橋由伸」のようなキラキラした若い才能を世に出してくれないか。

  See you baseball freak……

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/4252 でHITボタンを押してください。

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