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《座右の銘は「挫折禁止」》“完璧すぎる男”伊勢谷友介に執行猶予判決 法廷で見せた「大麻信奉者」のホンネ

2020/12/25
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「誰かを傷つける犯罪ではないので、その人を社会に晒す必要はない」

 大麻の購入先の知人について口を割らず、そこには「悪質な犯罪ではない」という幼い主張が見え隠れした。

 12月22日、同月1日の初公判でこう述べた人気俳優の伊勢谷友介被告(44)の判決公判が東京地裁で開かれ、懲役1年、執行猶予3年が言い渡された。黒スーツにネクタイ姿で、両サイドを刈り込んだ短髪の伊勢谷被告は深くお辞儀をし、法廷を去った。

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伊勢谷友介被告 ©共同通信

 判決によると、伊勢谷被告は警視庁に逮捕された9月8日、東京都目黒区の自宅で乾燥大麻4袋(計約13. 17グラム)を所持したとしている。約40回分に相当するといい、他の大麻所持事案と比較しても少ないとは言えない。

「お酒で解きほぐすより(大麻のほうが)翌日に影響が少ない」

 伊勢谷被告は、世界的なデザイナーの故山本寛斎氏を異母兄に持ち、東京芸大出身。スタイルの良さを活かしファッションモデルとしてデビュー。その後俳優へ転身し、人気マンガの実写映画で主要キャラクター(「あしたのジョー」の力石徹、「るろうに剣心」の四乃森蒼紫)を務めたり、NHKの大河ドラマでも重要な役どころ(「龍馬伝」の高杉晋作、「花燃ゆ」の吉田松陰)を演じたりして、お茶の間の人気をさらった。

©AFLO

 天から二物を与えられ、順風満帆に見えた伊勢谷被告。1日の初公判では「26、7歳の頃、オランダのアムステルダムで初めて大麻を吸った」と明かした。そのあと、止めた時期もあったというが、昨年の秋頃からまた手を出すようになったという。弁護人が「コロナによる自宅待機で(大麻の)使用頻度が高くなった」と話すように伊勢谷被告は「打ち合わせもリモートで、空いている時間に使ってしまった」と供述した。

 使用の理由について芸能界でのプレッシャーからの解放をあげ、「お酒で解きほぐすより(大麻のほうが)翌日に影響が少ない」との持論を展開し、大麻信奉者の一面をのぞかせた。