「30歳を過ぎたあたりから、バラエティー番組の私が座っていた席に違う人がいるのをテレビでよく見るようになって、仕事が減って来たのかも……とは思ってました。ネタっぽく『仕事奪われましたー!』とか言ってますけど、まぁ実際は結構ショックですよね」(全2回の1回目/後編を読む)
「隠れ視聴率女王」と呼ばれて
大御所や先輩芸人に臆せず絡み、バラエティーやドッキリ番組でも体を張ったオーバーアクションでブレイクした鈴木奈々(32)。出身は茨城だが、高校3年生の時に渋谷でスカウトされ、ギャル系ファッション誌「Popteen」で読者モデルとしてデビュー。
2011年に23歳で「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)に出演すると、「新おバカタレント」として底抜けの明るさで一躍人気に。絶頂期には月30本以上の仕事を抱え、彼女が出演する番組は視聴率が軒並み上がることから「隠れ視聴率女王」とも呼ばれていた。
しかし2020年に入ると、藤田ニコル(22)、みちょぱ(22・池田美優)、ゆきぽよ(24・木村有希)といったギャルタレントが大躍進。鈴木が切り拓いたギャルタレントという芸能界のポジションは完全に定着したが、当の本人は後輩たちに押されているようにも見える。結婚も経験して32歳となった鈴木奈々は、熾烈なギャルタレント時代についてどう感じているのだろうか。
「新おバカ女王」でブレイク
——2013年頃の鈴木さんは、最高で月に30本の収録がある超多忙な日々だったとお聞きします。当時を振り返ってどうですか。
鈴木 もちろん忙しかったですけど、恵まれてましたよね。当時はテレビの収録が1日に4本あったりして、20代の後半は5年くらい休みがほとんどなかったです。バラエティー番組に出るようになったきっかけは、23歳のときに「さんま御殿」で「新おバカ女王」ってあだ名をつけてもらったこと。その次の年から一気に忙しくなって、「おバカ女王」ってすごいなって思いました(笑)。
でもお休みがなくても、疲れたなとかはあんまり思いませんでした。だって、今の旦那に恋をしていたから。これはマジです(笑)。週に1回会えるか会えないかでしたけど、その日のためなら仕事をがんばれる。テレビに出た時は彼も見て応援してくれる。だから、誕生日もクリスマスも、この日は仕事入れないでくださいとか1度も言ったことないですね。