スマホの登場によって入力デバイスがキーボードからタッチ操作へと移行し、スワイプなどの新しい入力方法が登場しても、手を使っての操作が面倒なことに変わりはありません。もっとも、ふだん何気なく行っている、フリック入力やキーボード入力の中にも、実は省略できる操作がいくつもあります。

 今回はタップやフリックの回数、あるいはキーを押す回数を少しでも減らすためのTipsを集めてみました。これまでこんなにムダな操作をしていたのか! とショックを受けること請け合いのこれらのワザ、以下で紹介するTipsが自身の環境でうまく使えそうであれば、ぜひ導入してみてください。

日頃何気なく行っている、スマホの12キーを使った文字入力では、実は押さなくてもよいキーをわざわざ押しているのはご存知でしょうか?

小文字キーを押しての「大文字→小文字」の変換、実は不要だった!?

 ひとつめのTipsは、現在多くのスマホで主流の12キーで小文字を含む日本語を入力する時、わざわざ小文字キーを押す必要はなく、実は大文字のままで問題なく変換できるというTipsです。

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 12キーで小文字を入力する場合、例えば「決定(けってい)」だと、「つ」の入力後に「小文字」をタップして小さい「つ」に変換します。しかし実は大文字のまま、つまり「けつてい」と入力しても、予測変換の候補にはきちんと「決定」が表示されます。

 なかには「しょうしょ(証書)」のように、大文字で入力すると、大文字の変換候補(仕様書)が先頭に表示され、変換したかった候補語が後回しになる場合もありますが、全体の中では「しょう」で始まる単語などごくわずかです。たいていはIMEの予測変換が、しっかりとカバーしてくれます。

 早い話、これまで毎回押してきた「小文字」キーは、実はほぼ必要なかったというわけです。スマホを使い始めてからこれまで「小文字」キーをタップしてきた回数を考えると、目まいがしそうになります。

iPhone標準IMEで、12キーを使って入力した場合。「けってい」(左)ではなく大文字で「けつてい」(右)で入力しても、変換候補には「決定」が表示されます
こちらはAndroidのGboardを使った場合。やはり「けってい」(左)「けつてい」(右)を問わず変換候補に「決定」が表示されます
中には「しょうしょ」のように、大文字で入力すると別の候補語が先頭に表示され、目的の語が後回しになることもありますが(右)、こうした例はごくわずかです

 もっともこれはiPhoneや、Androidの「Gboard」などのIMEでは使えますが、シャープのスマホ「AQUOS」に搭載されているS-Shoin(スーパーショイン)など、予測変換が優先されないIMEでは、かえって効率が落ちます。また12キーを使わずQWERTYキーボードでローマ字入力を行う場合は対象外です。