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前原誠司 民進党代表
「もう一度我々の理想の社会を作る。そのために名を捨てて実を取る」

ハフィントンポスト日本版 9月28日

 なんと、野党第一党の民進党が、事実上解党した。民進党は9月28日午後、両院議員総会を開いたが、この中で前原誠司代表が総選挙に向けて、小池百合子東京都知事率いる「希望の党」への事実上の合流を提案、その提案が了承されたのだ。

「希望の党」に事実上合流し、自身は無所属で立候補することを決めた前原氏 ©時事通信社

 前原氏による提案は以下のとおり。

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 一、今回の総選挙における民進党の公認内定は取り消す。

 二、民進党の立候補予定者は「希望の党」に公認を申請することとし、「希望の党」との交渉及び当分の間の党務については代表に一任する。

 三、民進党は今回の総選挙に候補者を擁立せず、「希望の党」を全力で支援する。

 前原氏は「他党に合流するということではありません」と述べたが、どう見ても「合流」だ。毎日新聞、産経新聞は事実上の「解党」と報じている。前原氏自身は無所属で出馬する意向を固めたという(毎日新聞 9月27日)。

 今後、民進党の議員は「希望の党」に公認申請を出すことになる。ただし、公認するかどうかは「希望の党」、つまりは小池氏の一存にかかっている。前原氏は「小池氏にお願いするのでなく対等だ」と語っていたが(毎日新聞 9月28日)、どう考えても対等ではない。

 小池氏は同党参加の条件として、改憲と安全保障に対する姿勢を重視する考えを示している(朝日新聞デジタル 9月27日)。自分と異なった考え方の持ち主はいらないということだ。29日、前原氏との会談後、小池氏はあらためて「全員を受け入れる考えはさらさらない」と記者団に明言した。「リベラル派は排除する」とも言い切っている。(産経ニュース 9月29日)

 民進党の両院議員総会で提案された事実上の「解党宣言」は、特に異論もなく了承された。前原氏は、「どんな手段を使っても、安倍政権を止めなければいけない」「もう一度、政権交代を実現して安倍政権を退場に追い込みたい」と熱弁をふるい、場内からは万雷の拍手が巻き起こったという(産経ニュース 9月29日)。選挙後、民進党はどうなっているのだろうか? もはや、多くの人は気にしていないと思うが。