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《犬猫防災チャート診断》避難所に行くべきとは限らない! ペット防災で最も準備すべき「意外なポイント」とは?

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ペット防災で最も重要なのは…?

 実際に専門家の方の監修を受けながら編集してみて一番思ったことは、「いかにいろんなパターンで被災時の状況をシミュレートできるか」ということでした。

 震災時のペット防災と言われると、多くの方がフードの備蓄や防災グッズの準備が頭に浮かぶと思います。もちろんそれはとても重要なことですし、準備しておくことは大切なことです。ただ、例えば一言で「避難」と言ってもそこには様々な方法があり、また自分がどんな状況で被災するのかは予測できません。

ペットとの避難には様々なパターンがある ©️文藝春秋

「避難」と言われると、「ペットを連れて避難所に行きました。じゃあそこでどうする? 何がいる?」みたいに考えがちなんですけど、実は避難所に行くケース以外にもいろんなパターンが想定できる。それを考えておかないといけないんです。

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ペットとの避難には色々なパターンがある

 在宅避難になるのか、それとも避難所に行くことになるのか。テントがあれば庭でテント避難になるかもしれないし、車の中で避難というパターンもあるかもしれません。

「防災グッズをどれだけ準備していても、自分が外で被災したら持ち出せないよ」と監修の方に言われた時、「確かに」と目から鱗が落ちる思いでした。特に今のようなコロナ禍の中では、感染症対策のため人数制限を設けている避難所も多いので、いろんな避難方法がある中で、複数の避難先を想定しておくことが大事なんだと思います。

災害時には物陰に隠れてしまう猫も多い ©️文藝春秋

 例えばいま私はひとり暮らしで、犬と猫を1匹ずつ飼っていますが、会社勤めで家を空ける時間も長い。だから家にカメラを導入したりしたんですけど、これがもし高校生の時であれば、家族と暮らしていましたから、カメラ云々よりもむしろ災害時にどう家族と連携を取るのかを話し合っておかないといけない。そんな風に「状況によって全然、避難方法も手段も違うんだな」というのは、当たり前のことなんですけど意外な盲点でした。