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《犬猫防災チャート診断》避難所に行くべきとは限らない! ペット防災で最も準備すべき「意外なポイント」とは?

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災害時にはみんなパニックになる

 実際に地震が起こると多くの人はパニックになってその場から動けないことが多いと思います。なので、やることの順番を整理して壁とかに貼っておくとよいそうです。

 例えば付箋とかに「1.身の安全を確保 2.ガス・電気を止める 3.ペットを確保 4.家族にラインをする」みたいな感じですね。その辺の順序は各家族によって違うとは思うんですけど、みんなで話し合って目の届くところに貼っておくとよいと思います。

©文藝春秋

 2月に起きた地震の時も、東京では震度4とかでしたよね。それでも私も「揺れている!」と感じながら、しばらく固まってしまいました。「ペットと自分の身の安全を守れ」と啓蒙している側なのに、実際にはなかなかスムーズに動けなかった。どうやって動くのかをある程度、決め事にしておかないとダメなんだなと実感しました。

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ペットと飼い主は「災害弱者」?

 この防災本では「ペットや飼い主を災害弱者と定義します」ということを言っているんです。実は最初、それを載せるかどうかでちょっと逡巡したんです。「災害弱者」という言葉は本来であれば、妊婦さんとか高齢者の方とか、そういう人を差すので「それは違うんじゃないか」みたいな話もあって。

最新号の『猫びより』では「猫と防災」を特集 ©文藝春秋

 でも、この本ではそう定義して考えようと。結果的にまとまったものを読んだときに、「本当にそうだな」と感じました。私自身は4kgの猫と20kgの犬と暮らしているんですけど、彼らを連れて避難をするとなると、災害時には完全に「弱者」の立場だなと。「避難所でも絶対、入れてもらえないところの方が多いよな…」と思いましたし、だからこそしっかりと準備をしておかないといけないなと感じました。

 ペットと暮らしている方には、ぜひ被災時の行動シミュレーションだけでもしておいてほしいなと思っています。

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