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「私の名前を騙ってるよね?」

 Aさんが続ける。

「逮捕される数カ月前に赤堀と近所のコインランドリーで会ったんです。警察から『連絡するな、会うな』と言われていたんですけど、(赤堀は)私のことを無視して下を向いていた。その姿を見て我慢できずに、『ユウナ』って呼ぶと、振り向いて立ち止まった。『私の名前を騙ってるよね?』って問い詰めたら、『(碇が)勝手に言ってるだけ』『弁護士を雇ってるから』と碇が悪いという内容の言い訳を繰り返していました」

現場となったマンション ©文藝春秋

 既報の通り、子供の頃から“夜逃げ”続きだった赤堀の半生。ママ友から問い詰められる程度の窮地を切り抜けることなど、赤堀にとっては容易いことだったのかも知れない。赤堀の周辺を取材していると、“責任転嫁と開き直り”は日常茶飯事なのだ。

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 高校の同級生がこんな証言をする。

「お前のせいで!」と逆恨みでいじめ

「高校の時、友人との言い争いで赤堀が手を出してしまったことがありました。その時に、相手の目を傷つけてしまったのですが、『私は悪くない』と開き直っていた。結局、赤堀の親同伴で怪我をさせた本人と親御さんに謝罪に行ったのですが、赤堀自身は納得していなかったそうです。

 赤堀は頻繁に問題を起こす生徒でした。赤堀が主導になって同級生の女子生徒をいじめていたこともありました。きっかけは、完全な逆恨み。赤堀は学校で禁止されていたバイトを内緒でやっていて、それを同学年の女子生徒が先生に報告した。赤堀は謹慎処分となり、特別室で反省文を書く羽目になったのです。そこから『お前のせいで!』と、その件を報告した女子生徒をいじめの標的にしたんです。それがケンカのきっかけです。