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 モト冬樹が続ける。

「俺も優香ちゃんのこと、すごく好きだったけど、彼女って、交わし方がうまいんだよね。『かわいいね』とか言うんだけど、相手の気分が悪くならないように距離を取る。それは天才的なところがあるよ。

 志村さんはそういうところも含めてずっと好きだったんだろうな。基本的には若い子が好きで、会う度に『40歳くらいの考え方を持った若い子はいないかな』なんてよく言ってたんだよ(笑)。志村さんと優香ちゃんのコントがもう見られないのは残念だな」

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志村けん公式ブログより

志村さんが評価していた優香の「ある動き」

 番組で大粒の涙を流した優香。彼女にとって、志村さんとの出会いは、芸能人生を大きく変えていくものだった。

 優香がはじめて志村のコント番組に出演したのは、まだ女子高生だった1999年の「Shimura X 天国」(フジテレビ系)。以降、2013~14年の「志村笑!」まで志村のコント番組にレギュラーで出演し続け、「志村けんのバカ殿様」などを加えると共演歴は17年にもなる。

 コントのたびに想像を超えるリアクションを返してくる優香に、志村さんは絶大な信頼を置いていたという。テレビ局関係者は、志村さんが、優香の「ある動き」について高く評価する一言を口にしていたのを聞き逃さなかった。

©文藝春秋

「志村さんは『いろいろな女優やアイドルとコントをしてきたけど、優香だけは笑うときに口を隠さない。それがいいんだよ。あの子は笑いの感覚がいい』と絶賛していました。さらに、どんなボケでもツッコんでくれる安心感を持っていた。

 それで志村さんは、いしのようこさんのために作った『お花坊』に次いで、優香にも、オリジナルのキャラである『優香姫』を与えた。優香姫はその後、『バカ殿』には欠かせない人気コーナーとなりました」

 志村の緻密に練られたコントの役作りで演技力が培われ、優香はその後、女優として開花。NHK大河ドラマ「新選組!」や「花燃ゆ」などでも好演することになる。