「自然なままでいいんだよ」という言葉に助けられた
さらに、志村とのアドリブで鍛えられた応用力は、「王様のブランチ」(TBS系)をはじめとしたバラエティー番組のMC業で活かされていく。
「池袋でスカウトされてホリプロ初のグラビアアイドルとしてデビューした優香さんですが、志村さんとコントをやり始めたときは、『私は毒舌でもなく、天然キャラでもない』と、ネガティブでした。しかし、志村さんから『自然なままでいいんだよ』と声を掛けられて、その言葉に助けられたそうです。それで吹っ切れてコントでも目一杯やりきり、スタッフが笑ってくれたことで自信になっていったそうです」(芸能プロ関係者)
最後まで“落ちなかった”相手
志村が亡くなった昨年、優香は以下の追悼コメントを寄せている。
《高校生の時から、志村さんと長年コントをご一緒させて頂いて、楽しい思い出ばかりです。一生の宝物です。コントをしている時の、嬉しそうに楽しそうにしている志村さんの姿が今でも思い浮かびます。一つのことを継続し続けている姿を目の前で見られた事、コントの面白さを教えてくださった事、たくさん感謝してもしきれません》
優香は2016年に俳優の青木崇高(40)と結婚し、1児の母となった。希代の喜劇役者は恋い焦がれた憧れの相手を“落とす”ことはできなかったが、唯一無二の宝物を贈っていた。
志村さんの一回忌を前に、モト冬樹が悔しさを滲ませた。
「毎年2月に志村さんと誕生日会で会えるのが楽しみだったけど、今年はもう会えないんだなって。本当はヒデ(幹事の中山秀征)に言って、志村さんはいないけど、同じメンバーで集まれたらいいなって考えたんだけど、コロナでそんなこと言える状況じゃない。(お酒の好きな)志村さんがこんな世界を見ないで亡くなったのは良かったって気もするけどね……」
番組で零した優香の涙は、多くのことを学ばせてくれた“元夫“志村けんへの感謝の涙だったに違いない。