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菅首相はゲームに気をとられるあまり…

 いかがだろうか。コロナ対策というより小池対策。ゲームとすら言われている。そういえばこんな見出しがあった。

首相、小池氏の機先制す』(産経3月4日)。まるで日本シリーズ第1戦の見出しである。

 菅首相は緊急事態宣言延長について先手を打てたと思っていたようだが、ゲームに気をとられるあまりに「2週間程度」という延長の根拠が問われることになってしまった。官邸幹部は「合理的な理由はない」と語っている(朝日3月4日)。ああ、小池に気を取られるあまりに…。

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菅義偉首相 ©JMPA

「麒麟がくる」斎藤道三のような“マムシ”っぷり

 そして小池自身はこの仕掛けの裏を神奈川県の黒岩知事にテレビ番組でバラされた。事実と違う説明をされたと。

 宣言延長に向け、黒岩知事には千葉や埼玉の知事が賛成しているといい、両知事には黒岩が賛成すると説明したという小池知事。イソップ童話のコウモリみたいな振る舞いである。

 思い起こすと1月2日に4都県の知事が揃って緊急事態宣言の発令を西村大臣に要請した。『「政府に責任」印象付け』(読売2月22日)ともいわれた。1月の成功に味をしめた小池は今回も仕掛けた。何でもありなのだ。「小池がくる」と冒頭に書いたがキャストで言えば斎藤道三のようなマムシの小池。コウモリとかマムシとか鬼とか例えるのも忙しい。

大河では本木雅弘が演じた斉藤道三 『麒麟が来る』公式HPより

 菅首相と小池知事の因縁をおさらいしよう。

小池と菅の確執は根深い。自民党衆院議員から転じた小池は2016年の都知事選で自民都連批判を繰り返し、初当選を果たした。菅は小池の対抗馬に肩入れしていたこともあり、「あのやり方はひどい」と憤った。》(読売2月22日)

 新型コロナ対応でも舌戦は続く。

官房長官だった菅は昨年7月、都の対応を「東京問題」と批判した。小池は新型コロナ対策のかたわらトラベル事業を進める菅を「冷房と暖房を両方かける」と当てこすった。》(読売・同)

 さらにここで私は菅首相の「ある文書」を読み返してみた。