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開成クイズ研究部、なんでそんなに「ゆるい」のか?

――OBにはどんな仕事の人がいるんですか?

植田 僕がお会いしたのは法律関係の仕事をしている方でした。

後藤 クイズがそのまま仕事になる人はなかなかいないですからね(笑)。

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植田 伊沢(拓司)さんくらいですね、OBでクイズをそのまま仕事にできている人は。

後藤 伊沢さんは憧れのクイズ王ですが、とにかくクイズで食べていけているのがすごいと思います。

 

――ところで、お二人はどうしてクイズ研究部に入ったんですか?

植田 僕は最初、バドミントン部と兼部していたんですが、運動部特有の上下関係がキツくて、ゆるいクイ研に落ち着きました。クイズはもともと好きだったんですが、実際にみんなで競うと意外と緊迫感があって面白いゲームなんだとわかって、今に至ります。

後藤 僕は卓球部にいたんですが、やっぱり運動部の上下関係が厳しい感じがイヤで、ゆるいことで評判のクイズ研究部に入りました。

――そんなにゆるいんですか? 開成のクイズ研究部は。

後藤 早退、欠席、遅刻、特に報告なしでいいんですよ。こんなゆるい部活、他にありません(笑)。

 

知らず知らず連想力、発想力みたいなものが身についている

――いいですね、のびのびと自分の知識欲を伸ばしていけそうな環境。このクイズ研究部で得た「雑学力」みたいなものがあるとすればなんだと思いますか?

後藤 そうですね、なんだろう。先ほどお話しした「いろんな人と話ができるようになる」というのは、一つの力なのかな、と思います。知識を広げるために調べて覚える。それだけじゃクイズに勝つために知識を溜め込むだけですが、それを人と話したり、それがきっかけで世代の違う人と盛り上がることができるなら、楽しいですよね。意外とそれって、今の世の中、力といってもいいことなんじゃないかなって思います。

植田 クイズをやっていると、自然と最新の知識が入ってくるし、時事問題対策をしていると世の中で起こっていることへの感度が高くなります。あと、調べることで知識を増やすトレーニングをしていると、知らず知らず連想力、発想力みたいなものが身についているんじゃないかと思います。クイズ研究部の人たちがする会話の話題がコロコロ変わるっていうのもそれなんじゃないかと。まあ、度が過ぎると話が飛びすぎて会話不成立になっちゃいますけど(笑)。