「背番号21のゴールデンルーキー・早川投げました! 空振り、さんしーーーんっ!」
2021シーズン、Rakuten FMのラジオ実況で何度でも言いたい。
昨年秋のドラフト会議で4球団から指名を受け、石井一久監督が1/4の確率で見事に交渉権を獲得。早稲田大学からドラフト1位で楽天イーグルスに入団した早川隆久選手は3月28日にプロ初先発・初勝利を飾った。
1回表、先頭打者から空振り三振を奪い、楽天生命パーク宮城は大きな拍手に包まれた。投げては6回4安打無失点8奪三振と申し分ないデビュー戦であった。しかも、無死満塁と1死満塁の2度に渡っての大ピンチを無失点で切り抜ける圧巻のピッチングで相手を翻弄した。
その早川選手に動画とは別にあらためて話を聞くことができた。
プロ初勝利後に届いた沢山の祝福メッセージ
――プロ初勝利おめでとうございます! 開幕3戦目、相手に向っていく姿勢や内に秘めるものを相当強く感じました。
「ありがとうございます。勝つか、負けるかでシーズンの1勝が大きく順位に関わってくると思っているので、自分が貯金を作れるようなピッチャーになっていかないといけないと思っています。そういう気持ちで、あの試合を頑張る事が出来ました」
――バッターとの勝負の中で、これだけは大事にしているというものは?
「一歩でも気持ちが引いて戦ってしまうと、そこに隙ができるので隙を作らないようにしています。一瞬でも隙を作るとジャストミートされて、長打を打たれてしまったりして点数が入ってしまうので、隙は作らず負けないように強気なピッチングが大事だと感じています」
――(祝福の)ご連絡も沢山あったと思いますが。
「家族は球場に来てましたし、来れなかったいとこ達が一番連絡は早かったかなと思います。あとは大学の先輩も含めて(早稲田大学野球部)小宮山監督ほか沢山の方々から、連絡をいただきました」
――小宮山監督からはどんなメッセージをいただきましたか?
「絵文字の親指のグッドマークを送っていただきました。返信に少しだけ困ったんですけど、自分は、何とかプロで良いキャリアのスタートを切ることができました、という連絡を入れさせていただきました」
早稲田大学野球部第20代監督・小宮山悟氏から送られた「親指のグッドマーク」に込められた思い。
昨年11月8日、東京六大学野球・慶応大学との優勝をかけた決勝戦。キャプテンでエースの早川選手が優勝投手となり、チームを5年ぶりのリーグ優勝に導いた小宮山氏。優勝のインタビューの涙は人情味に溢れていてとても印象的だった。早稲田大学の後輩であり、NPBの世界の後輩でもある早川選手を称えるのに多くの言葉は必要なかったのだろう。