「国の宝にはなれなかったけど、家の宝にはなれたな。お前は観山家の人間家宝だよ」
そんな西田敏行演じる観山寿三郎のセリフに涙した視聴者も多かったのでは?
TOKIOの長瀬智也が主演を務めた『俺の家の話』(TBS系)が最終回を迎えた。衝撃のどんでん返しと伏線回収の連続は、ファンたちの度肝を抜いたことだろう。
長瀬がクドカンと11年ぶりにタッグを組んだ『俺の家の話』
本作は長瀬と脚本家の宮藤官九郎が11年ぶりにタッグを組み、「能楽の人間国宝」の家族が織りなすドラマを描いた作品だ。
「長瀬演じるピークを過ぎたプロレスラー・観山寿一が、西田演じる能楽の人間国宝である父の介護のために現役を引退し、名家の長男として介護問題や遺産相続バトルに巻き込まれていく様子を描く異色のホームドラマです」(TBS関係者)
それと同時に、今作は長瀬が俳優として表舞台で演じる最後の作品でもある。
本物のレスラーのアドバイスを受け、自ら演じたプロレスシーン
3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所し、裏方に回ることを発表している長瀬にとってまさに集大成ともいえる作品だった。それだけに作品にかける本人の意気込みも半端ではなかった。制作会社関係者が言う。
「作中で長瀬さんは覆面レスラーとしてプロレスに復帰するのですが、プロレスのシーンでは作品の監修も務めた勝村周一朗さんなど本物のレスラーが常にそばにいて、指示やアドバイスをして目を光らせていました。1月にプロレスシーンを撮影した時には、長瀬さんが冗談っぽく『マスクしているなら俺じゃなくてもよくない?』と言って笑っていましたが、それは逆に自分の中では『俺が全部やる』という決意の表れなのかなと思いました。『俺じゃなくてもいい』が、笑える冗談で通じるってことですから――」
そして、そんな本人の固い意思が見えたエピソードがあったという。