社会現象にもなった『別冊少年マガジン』で連載中の大人気漫画『進撃の巨人』(以降、『進撃』)。

 人を食らう巨人に蹂躙された世界で、復讐を誓う主人公のエレン・イェーガーが辿る激動の運命を描いた本作は、残すところあと1話。完結直前に差し掛かりSNSでも度々トレンド入りを果たしている。

 そんな本作に魅了されているのが、2020年の9月3日放送の人気トーク番組『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「進撃の巨人芸人」にも出演した、人気お笑いコンビ・インパルスのボケ担当、板倉俊之さんだ。

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 そこで大の『進撃』ファンである板倉さんにその魅力を思う存分語っていただいた。後編となる今回は、もう一歩踏み込んだ熱量のトークをご紹介。進撃ファンも納得する板倉さんのお気に入りエピソードなどを伺った。(全2回の2回目/前編を読む

 

“残酷な世界”を描いたのに大ヒットしたことへの喜び

――前回、殺伐とした世界の清涼剤として、コメディリリーフのサシャを推しキャラとして語られていましたが、『進撃』は割とギャグシーンも多いですよね。

板倉 そうなんですよ。実を言うと芸人目線で読んでいると、『進撃』とは別の某有名漫画でも、たまにギャグシーンで冷めてしまうときがあるんです。けど『進撃』のギャグシーンは、エレンが意図せず身長コンプレックスのリヴァイがいるのに、「このチビオヤジ!」って言っちゃうところとか、ちゃんとそのキャラクターの延長線上の行動がギャグになっているから冷めないんですよ。

―なるほど。『進撃』はギャグシーンもかなり緻密に計算されているので、ダークな展開が苦手な人でも意外にハマるかもしれませんね。

進撃の巨人(1) 週刊少年マガジンコミックス

板倉 “意外にハマる”で思い出したんですけど、『進撃』って残酷描写がハードなので男ウケする作品かなって思っていましたけど、実際は女性のファンもかなりいる。残酷描写って男女関係ないなぁって思い知らされました。実際かなりハードな描写が盛り込まれているのに、日本でも大ヒットしましたしね。

 僕的には最高に面白い漫画や映画って、これまで「好きな作品ランキング」とかでいつも1位じゃなかったんですよ。だけど『進撃』はちゃんとコミックスの売り上げとかでも1位飾ったんですよね。これがすごい嬉しかった。まあ、僕は何一つ携わってないんですけどね!