文春オンライン

まるで“法廷文書” 24枚ににじむ小室圭さんの“悔しさ”  ネガティブなイメージは払拭されるのか

2021/04/10

genre : ニュース, 社会

note

「返してもらうつもりはなかった」録音データの存在も

 宮内庁関係者は、「秋篠宮さまに続き、陛下も金銭トラブルの解決が必要であることを示唆されており、小室さん側にボールが投げられた状況だった」と指摘する。そのことは「小室さんがなぜ今、文書を公表したのか」という疑問の答えともなろう。

 加えて、文書を公開したこの日は折しも、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の第2回会合が首相官邸で開かれている。女性皇族の存在感が高まる中、これ以上追い詰められないぎりぎりのタイミングで、小室さんが問題の決着を図ったということでもあるだろう。

 文書に戻ろう。核心部分となる金銭トラブルのくだりでは、小室さんの母親に金(約400万円)を貸した―と主張していた元婚約者に対し、小室家側はこの金を小室さんへの「入学祝い」などとしてもらったと捉えたとし、元婚約者からも「返してもらうつもりはなかった」という言葉を聞いていたと主張している。文書では、この発言を含む会話の録音データがあることも明かしている。

ADVERTISEMENT

婚約内定記者会見での眞子さまと小室圭さん ©JMPA

 ただ、名目は何にせよ、元婚約者にこれに相当する金を渡せば、ここまで問題が大きくならず、問題が早期解決できた可能性はある。文書では、小室家が「金を払わなかった理由」についてこう書いている。「借金だったことにされてしまえば、元婚約者の方のおっしゃることが正しかったということになり、私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったということになります。これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します」

 つまり、自身が想定する「将来の家族」である眞子さまに傷をつけることはできないため、金を出すわけにはいかなかったというロジックである。

「穏やかに話し合いを続けることは困難であると判断」

 文書全体からにじみ出るのは、数年にわたって社会から母親と一緒にサンドバッグ状態にされた小室さんの悔しさである。序盤では、母親の元婚約者のプライバシーへの配慮などについても書き、筆を抑えている印象もあるが、徐々に内容はヒートアップしていく。

2020年11月に公開された秋篠宮ご一家の写真 宮内庁提供

 金銭トラブルの現状については、双方の認識の食い違いを確認するため、週刊現代の記者(元婚約者の代理人)が間に入りながら、母親と元婚約者が2019年5月から話し合いを続けていたが、同年11月に元婚約者側から「もはや金銭の請求はしないし、そのための話し合いは不要なのでやめたい」と連絡を受け、以降は話し合いが頓挫していると説明。「元婚約者の方の一方的なお話が記事になったこと、更にその内容の多くが残念ながら事実ではなかったことから、このまま否定や反論を一切することなく穏やかに話し合いを続けることは困難であると判断しました」と決裂を宣言している。