さらに、「報道されている情報の多くが事実と異なる以上、元婚約者の方のご真意として報道されている言葉も同様に事実と異なる可能性があり、(中略)事実でないかつ侮辱的な内容のものが見られたことで、私や母の恐怖は倍増しました」などと、週刊誌にも矛先を向けている。米国からどのようにチェックしていたのかには言及はないものの、一連のトラブルをめぐる報道については詳細に検証しており、「このような報道が続いたことは不可思議です」と述べているくだりもあった。
「感情」的な理解が得られるかどうかは「国民が判断」
結婚は今後どうなるのか。見過ごされることが多いが、眞子さまと小室さんについては、2017年9月の婚約内定に先立ち、天皇陛下(現在の上皇陛下)が裁可されていることを忘れてはならないだろう。
宮内庁の幹部がよく言う言葉がある。皇室や宮内庁においては、天皇陛下のご判断は何よりも重い。眞子さまの両親である秋篠宮ご夫妻の本当のお気持ちはおくとしても、天皇陛下が認められた(結婚でなく婚約であるが)のならば、何か問題が生じたにせよ、解決してそこに至ることが望ましい、あるべき姿なのだ。
その道筋が早速可視化したのは、宮内庁の西村泰彦長官が8日の定例会見で、小室氏の文書公表を「非常に丁寧に説明されている」と評したことである。
通常木曜日に行われる長官会見は、長官が宮内記者に対して話すことを決め、事前に天皇陛下のお耳に入れていると言われている。長官の言葉は小室さんに課されていた「国民への説明」のミッションが、内容の真偽はともかくとして、これ以上ないボリュームの文書で果たされた好感を示している。それは、結婚への障害が薄まったというサインといえるだろう。
深読みするならば、小室さんと宮内庁が調整し、文書の公表をわざわざ長官会見が催されるこの日にしたという見方もできる。結婚とともに法曹界を目指す小室氏にとっては、結婚に向けた渾身の「準備書面」ともいえるこの文書が、状況の改善に寄与したことに間違いはあるまい。
ただ、それはあくまで手順や理屈の話であり、西村氏は「感情」的な理解が得られるかどうかは「国民が判断されること」と述べて釘も刺している。
文書発表翌日の9日、眞子さまは「文書を読まれていろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃればありがたい」とコメントした。しかし、多くの国民が今回の長大な文書をわざわざ読み、その主張に理解を示すことはあまり期待できない。
小室さんには、一度ついてしまったネガティブなイメージを完全に払拭し、国民に結婚を納得させるための二の矢、三の矢が求められそうだ。