母親が何度も相談したが、担任教師は「イジメはない」
「A子はそのことがあった後に、爽彩に『大丈夫だった?』『私はあなたの味方だから』と言って、親切な友達のように装っていました。しかし、その一方では、C男が爽彩のわいせつ画像を入手したことを知ると、『私にも送って』と催促。C男はA子に爽彩の画像を転送したそうです。その後、複数の中学生が入っていたグループLINEにその画像が拡散されたこともありました」(前出・親族)
怯える愛娘の異常な様子に心配した母親は、何度も中学校の担任教師に「娘はイジメられているのではないか」と相談したという。
「4月に1回、5月に2回、6月に1回、担任の先生に『イジメられていますよね? 調べてください』とお願いしたが、担任の先生からは『あの子たち(A子ら)はおバカだからイジメなどないですよ』『今日は彼氏とデートなので、相談は明日でもいいですか?』などと言って取り合ってくれなかったそうです」(同前)
複数で取り囲み、その場で自慰行為をするよう強要
イジメは、さらに凶悪で陰険なものとなっていった。6月15日、爽彩さんはA子らにたまり場の公園に呼び出されたという。
「当時、公園には緑が生い茂り、外から園内は見えにくくなっていました。A子、B男、C男に加え、C男と同じZ中学校のD子、E子も後からやってきました。さらに公園で遊んでいた小学生も居合わせ、複数人で爽彩を囲んだのです。
そして『爽彩が男子中学生に裸の画像を送らされたり、わいせつなやりとりをしていた』という話を男子生徒が突然し始めると、周りを囲んだA子やD子、E子ら女子中学生が『それ今ここでやれよ。見せてよ』と、爽彩にその場で自慰行為をするよう強要したのです。
その後、『公園では人が来るから』とA子らは、爽彩を公園に隣接する小学校の多目的トイレに連れ込み、再び自慰行為を強要しようとしました。複数人に取り囲まれ、逃げ出すことも助けを呼ぶこともできず、爽彩は従うしかなかった」(同前)
爽彩さんは、この“事件”が起きたころから自暴自棄になり、執拗なイジメに対して「もう好きにして」「わかった」と、答えるようになった。もはや抵抗する気力も残っていなかったのだろう。
誰にも相談できず、凄惨なイジメに耐え続けていた爽彩さんだったが、その後、イジメはさらにエスカレート。ついには、4メートルの高さの土手から川へ飛び込むという事件にまで発展してしまうのだ――。
(#3へつづく)
4月15日(木)21時30分~の「文春オンラインTV」では担当記者が本件について詳しく解説する。
記事で紹介できなかった写真はこちらです。
その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。