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崩せない「予定通り」

 と、第2戦も1回裏、柳田ヒット→今宮送り→デスパイネ適時打で始まる。何だこの無限ループは。僕は発想を変えて「むしろ先制されていい」と考えたらどうだろうと思う。盤石の「先行逃げ切り」パターンを打ち破れば流れが変わる。9割勝ってるパターンが崩れたら、ソフトバンクは不慣れな試合をすることになる。いつもと違う風景を見せたい。「予定通り」行かせたくない。

 うまいこと6回表、宮崎の2ランでDeNAが勝ち越した。「6回終了時、リードしてた試合の勝率98.7%」をつき崩した。書いてて一体、この原稿のどこがソフトバンク寄りなのかと思うけれど、まぁ、攻略法を考えるのは習慣になっている。DeNAはどんな手を使っても3対1で抑え切り、敵に「違う風景」を見せるべきだった。そうしたら継投ミスとエラーで作戦崩壊だ。僕はやっぱりなぁと思った。ソフトバンクはあんなもんでおさまらないという変な信頼感があったのだ。

 この試合のポイント。「神の手」か「世紀の大誤審」か、7回裏2死満塁から中村晃がタイムリーを放ち、2塁走者今宮がホームへすべり込んだシーン。捕手戸柱のタッチが早いか今宮の手が届いてるか、リプレー検証で騒然となるのだが、これはラジオ中継だとさっぱりわからないのだった。文化放送の解説・東尾修さんがもめ事を非常に面白がっていた。

 第3戦はハマスタにところを移した。19年ぶりのハマスタでの日本シリーズだ。これは風景が変わる。スタンドの声援も変わるし、ここはゴロが走る芝質だ。デスパイネがレフトを守るのも普段と違う。変数が増える。これを生かしたい。

 この日は日光泊だった。僕は日光アイスバックスというホッケーチームの「中の人」だから、ホームゲームを終えて宿に戻り、radikoのタイムフリーでTBSラジオ中継を聴いた。解説・佐々木主浩、ゲスト解説・黒田博樹という豪華さだ。特に佐々木さんは放送席から始球式に行って、また戻ってくるという面白い趣向だった。

 TBSラジオ「エキサイトベースボール」は今季で打ち切りという報道がネットに出て、どうなのかなと思っていたら『週刊ベースボール』(11月6日号)の連載「川口和久のスクリューボール」に触れられていた。川口さんはTBSラジオ解説者だから確度の高い情報だと思う。エキベー、好きなんだけどなぁ。思い直してくれないかなぁ。HBC「ファイターズナイター」の裏送りはどうなるのか。

 第3戦はソフトバンクの一番強い勝ち方だった。また初回に柳田が出て、送って、今度は内川が返すという先制点である。で、前半リードを広げて逃げ切った。大勝の第1戦より地に足がついてて、強く見えた。対するDeNAは「先手を取らねば」とあせり、拙攻を演じた。今季の盗塁数39(セリーグ最低)のチームが急に足を使おうとしてもうまくいかない。スコアは3対2と1点差だったが、完勝だ。これで大勢は決したと思う。

TBSラジオ「エキサイトベースボール」のホワイトボード ©えのきどいちろう

附記:第4戦はニッポン放送中継だった。日光のホッケー試合が終わり、シャトルバスでradikoを聴いたらちょうど鶴岡のヒットが出て、濱口遥大のノーヒットノーランが破れたところだった。「大勢は決したと思う」と本文を結んだが、この1勝でD eNAが息を吹き返すかのもしれない。ちなみにニッポン放送は今年のポストシーズンのMVP級の働きだった。CSなんか毎日中継組んでくれたもんなぁ。

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