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「おおっ」「ほんとに消えたー!」20時の消灯で盛り上がる、路上飲み“無法地帯”の渋谷をルポする

緊急事態宣言下の東京を歩く #1

2021/05/10
note

一方、渋谷では……

 一方、人出が減ると予想された都内はどうなっているのか。日本一の人混みで有名な渋谷駅前のスクランブル交差点を訪れると、宣言前と変わらない人出があった。

渋谷駅前の人出
スクランブル交差点

 コロナ以前よりは明らかに減っているが、先述した江の島とそんなに変わらない人出である。ハチ公前で友人を待っていた女子大生は、「実家に帰省もできないし旅行にも行けないので、東京に住んでいる地元の友だちと渋谷で会うことにしました」と話す。

ハチ公前

酔いつぶれた男性も

 センター街の路地では人々が道行く中、男性の足が投げ出されていた。路上で飲んでそのまま酩酊状態となったのだろうか、眠っているようだ。東京で路上で酔いつぶれている人を見かけることは珍しくないが、好天に恵まれた人通りの多い場所で人が倒れ込んでいる光景はやはり異様だ。

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倒れ込んでいる男性
酔いつぶれたのだろうか

 その後、倒れ込んでいた男性は警察に保護され、どこかへ消えた。

警察に保護される男性

 飲食店の時短営業で公園や路上での飲酒が問題となった。「路上飲み」ではアルコール度数の高い缶チューハイを多く見かける。アルコール度数の高く安価な缶チューハイは飲みやすく、すぐに酔える飲料として好まれているが、飲みやすいがゆえに酩酊状態になりやすいため、その危険性を指摘する研究者もいる。