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「でもクランクアップすると、すごく達成感があって、自分の中では何か残っていて、自分の中の引き出しがふえてく。『こういうこともできたな』『ああいうこともできたな』と。目の前にあることを乗り越えて乗り越えていく30年だったのかもしれない。ど根性だよね(笑)」
彼女は、連ドラ主演29年連続という記録を持っている。この輝かしい経歴の中、仕事を辞めたいと思ったことはあるのだろうか?
「思っているのよ。10代と20代の頃かな。『この仕事は、なんか私には向かないかもしれない』と思い出した時もあって。芸能しか知らないし、外の世界に興味があって。海外留学するとか、裏方に回るとか、自分の環境を変えた方がいいんじゃないかと考えたことも。
でも結局、まわりを支えてくれるスタッフはいるし、身内はいるし、『全部やーめた』って放り出せないじゃない。なんか背負ってる感じというか。そんなときに限って、いい作品に恵まれるの。そしてそれが評価されたりすると、『あれ評価されたな』『もうちょっとだけやってみる?』みたいな感じになって続けてきた」
2015年に結婚したありさ。最近は、仕事への取り組みにも変化が出てきたという。
「結婚して、前よりはスローになったのかもしれない。自分でそうしたくてしたわけではないんだけど、世間的にそう見えるのかな。私的には、忙しいのに慣れてるから、忙しくてもいいんだけどね。結婚してから生活が変わったわけではないし。子供がいればまた違うのかもしれないけど」