6月28日午後3時30分ごろ、千葉県八街(やちまた)市で、トラックが下校中の小学生の列に突っ込み、児童5人が死傷した。この事故で市立朝陽小学校に通う谷井勇斗さん(8)、川染凱仁さん(7)の2人の命が奪われ、さらに1人が意識不明の重体、2人が大けがをして病院で手当てを受けている。
呼気からは基準値を超えるアルコールが
トラックを運転していたのは、同市の鉄筋加工会社「南武運送」に勤める梅沢洋容疑者(60)だ。
「トラックを運転していた梅沢容疑者の呼気からは基準値を超えるアルコール量が検出されました。千葉県警は自動車運転処罰法違反の疑いで逮捕しましたが、より重い危険運転致死傷で30日午前に千葉地検に送検しました」(社会部記者)
事故現場は幅およそ7メートルの歩道のない直線道路。ガードレールなども設置されておらず、トラックは進行方向左側の畑に突っ込んだまま一時現場に放置され(28日夜に撤去)、すぐ後ろにあった電柱は斜めに傾いていた。梅沢容疑者は「右側から人が道路に出てきたので、避けようと左に急ハンドルを切った。電柱にぶつかり、そのまま子供たちの列に突っ込んでしまった」などと供述している。だが、千葉県警による近くの防犯カメラの解析では、「事故直前、児童以外の人影は確認されていない」(警察関係者)という。
5年前にも児童を巻き込んだ事故
今回の事故が起きた八街市では、5年前の2016年にも、市内の別の通学路で登校中の児童の列にトラックが突っ込み、4人がけがをする事故が起きていた。このとき被害に遭ったのも、市立朝陽小学校の児童だった。
今回、事故が起きてしまった直線道路については、以前から「畑道を爆走するトラックの危険性」を懸念する声が、近隣住民からあがっていた。