文春オンライン

2021/07/31

選手の試合直前の様子

 全日本選手権の決勝などをテレビで観たことがある人は分かるだろうが、会場を暗転し、入場口からスポットライトを浴びながら花道を派手に入場する演出がある。では、このときの裏側はどうなっているのか。

 まず、選手には控室というものはない。練習会場が全員の控室といった感じだ。試合の直前まで調整をしている選手が多いので控室という概念がない。

©iStock.com

 ちなみに、試合前はラケットを本部に預け、スペアラケットで練習している。

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 全日本選手権でも国際大会でも、ベスト64かベスト32くらいからは、全てラケットチェックが入る。ラバーやラケットには規定のマークが入っているか、規定の厚さに収まっているか、不正な接着剤等を使っていないか……というのをひとつずつ全てチェックしていく。

 全日本選手権などは、ベスト8くらいまで勝ち上がってくると、戦う選手同士は会話もなければ、目を合わせることもない。ボクシングで今から殴り合う相手と、目を合わせて会話をしないのと同じだ。なので、自分の好きな音楽を聴いて競技に集中するためにほぼ100%といっていいくらい、みなイヤホンをしている。

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