東京都に4回目の緊急事態宣言が発令されたさなか突入した7月22日からの4連休。先の見えない自粛生活に焦燥した都民も、そろそろ限界と言わんばかりに近郊のレジャースポットに押し寄せる頃だろうか。昨年の休業を経て2年ごしの海開きを果たした関東随一の人気を誇る湘南江の島の海水浴場には、客足が戻ってきているのか。現場の様子をレポートする。

昼の江の島
片瀬江ノ島駅前の橋に東京2020の旗がたなびく
広場で日焼けを楽しんでいる人も

海の家のカウンターにはソフトドリンクが並ぶ

 東京オリンピック2020のセーリング競技会場・江の島ヨットハーバーを擁する湘南江の島。まん延防止等重点措置の対象地域に藤沢市が含まれたことに伴い、今夏は同市の海水浴場では酒類の提供を停止・砂浜での飲酒も原則禁止となった。

 東京五輪開幕の翌日、正午前の江の島周辺は、海へ向かう人で活気づいているものの、ごった返しているという表現にはほど遠かった。それは砂浜も同様で、レジャーシートやパラソルが間隔を空けて並び、ゴミが散乱することもない。

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サーフボードを抱えて歩く人が多く見られた

 ある海の家のカウンターには、各種アルコールテイスト飲料やソフトドリンクが並んでいた。注文の順番を待ちながらそれらを眺めていると、スタッフが申し訳なさそうに声をかけてきた。

「海といえばお酒も楽しみのひとつなのに、すみません」

 昨年は海水浴場開設中止に伴い、海の家も設置されなかった。今年の営業を決定した際には、夏頃には新型コロナウイルス感染者数も落ち着いているだろうという見立てで、希望に満ちていたというが……。