2021年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。女性芸能人部門の第1位は、こちら!(初公開日 2021年3月21日)。
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アイドルを追いかけ、生写真を撮りまくっていた「カメラ小僧」たち。一時は彼らが撮った写真を掲載する投稿系の雑誌が乱立するブームもあったほどだ。そんなかつてのカメラ小僧に、当時を振り返りながら懐かしの秘蔵ショットを公開してもらった。(前後編の後編/前編を読む)
(常田裕/清談社)
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90年代のアイドル・女優たち
当時、新人アイドルとしてデビューした中には、後に一線の女優や歌手に成長していったケースも多い。
「『モモコクラブ』に出ていた奥菜恵もよく公開番組でキャッチしました。そういえばあの頃は原宿のホコ天で毎週、スターダストプロモーションがイベントをやっていて、その時の司会が売れる前の常盤貴子でしたね。会場にはアイドルグループ『桜っ子クラブ』にいた中谷美紀が見にきていたりして、僕も毎週通ってました。
桜っ子クラブでは菅野美穂さんも印象に残っています。レギュラー番組が土曜日の放送で、前日の金曜日にリハーサルをやっていたんですが、その金曜日にテレ朝の近所で待っていたら、一人で来てウロウロしてたのが菅野さん。まだテレ朝の入り方も分からなかったみたいで、『テレビ朝日の入り口ってどこですか?』って聞かれたので、一緒に入口まで連れて行ってあげて写真も撮らせてもらいました」
テレビやスポーツ新聞、ぴあなどの情報誌でイベントや出演情報を集め、出かけて行ったイベントにも、後の大女優や歌手がゴロゴロいた。
「デビュー直後の浜崎あゆみの写真も撮っていますし、スポーツ新聞に、今度歌舞伎座でこういう女の子がデビューするって記事を見て行ったのが松たか子。まだ全然無名の16歳で、初舞台だからマネージャーもいなかった。みんな後になってどんどんスターになっていきましたよね」
80年代には「フォーカス」「フライデー」などの写真週刊誌が話題になったが、もうひとつ80年代半ばから次々と創刊されていたのが「投稿写真」「MOMOCO」「スーパー写真塾」といったいわゆる投稿系の雑誌だ。