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眞子さまが夢見る、元女性皇族のアメリカ生活「日本にいる時よりもしあわせ」《「私」を貫き小室圭さんとご結婚へ》

2021/09/11

source : 文藝春秋

genre : ニュース, 社会

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 秋篠宮家の長女・眞子さま(29)と小室圭さん(29)のご結婚について、9月11日、55歳の誕生日を迎えられた紀子さまは文書でご心境を明かされた。

「長女の結婚については、親として娘の思いや考えを受け止められるよう、対話を重ねております。こうした中、共感できることもあれば、意見が違うこともありますが、お互いに必要だと思うことを伝え合い、長女の気持ちをできるだけ尊重したいと思っております。一連の対応についての受け止めや、今後の見通し、話したことの内容などをお伝えすることは控えさせていただきます」

 小室さんは今後の生活の基盤をアメリカに置きたい考えであると報じられているが、元皇族の女性が外国で暮らした先例として上皇さまの妹である島津貴子さんがいる。眞子さまとの意外な“共通点”と、「公私の問題」をめぐる大きな違いについて、象徴天皇制を研究する名古屋大学大学院人文学研究科准教授の河西秀哉氏が考察する。

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2017年6月、ブータン王国ご訪問でタクツァン寺院へ向けて登山を開始される笑顔の眞子さま ©時事通信社

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本人たちの意思が貫徹された

 眞子内親王と小室圭さんが結婚するとの報道が流れた。未だ宮内庁からは正式発表はないものの、納采の儀などの儀式も行わず、皇籍を離脱する際に支給される一時金も眞子内親王が辞退の意向を持っているという。極めて異例の出来事である。婚約内定発表後、小室圭さんの家族の金銭トラブル報道が出、結婚は延期となっていた。その間、週刊誌などのメディアやネット上では様々な批判がなされ、父親である秋篠宮からも国民の理解を得るように求める旨の発言までなされた。

 ただ、過熱する世論に対して、最終的には眞子内親王と小室圭さんは結婚という選択をした。本人たちの意思が貫徹されたと言える。この時期となったのは、先の秋篠宮の求めに応じて出されたと思われる小室圭さんの説明文書によって、説明を果たしたと本人たちを含めて理解したからではないだろうか。そして、小室圭さんがフォーダム大学のロースクールを卒業し、ニューヨーク州の法律事務所に就職できる目処がたったということがあるだろう。眞子内親王は結婚して皇籍を離脱し、ニューヨークに今後、住むことになるとも報道されている。

婚約内定記者会見での眞子さまと小室圭さん ©JMPA

「私の選んだ人を…」外国で暮らした元皇族の女性

 これまで、元皇族の女性が外国に住むケースはあった。現上皇の妹、島津貴子さんである。明仁皇太子と正田美智子さんの婚約にともなうミッチー・ブームが高揚していた1959年3月、清宮貴子内親王と島津久永さんとの婚約が明らかとなり、「私の選んだ人を見て下さって…」という彼女の言葉は流行語ともなった。

 おスタちゃんと呼ばれた彼女は、その自由な発言が注目され、メディアにも多数登場する。その結果として、1963年には彼女を誘拐しようとした犯人グループが逮捕される誘拐未遂事件も起こった。目立つ存在だけに、その人物像への評価とともに批判もあり、また危険もあったのである。

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