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《大阪3歳男児“熱湯虐待”殺害》逮捕の母が抱えた“男性依存”という闇 「とにかく男が『やれ』と言えば何でもやってしまう性格でした」

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genre : ニュース, 社会

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 だが、逮捕前から行歩容疑者の虐待への関与を疑う声はあった。近隣住民が話す。

「家から聞こえてくる虐待の声は、母親の行歩容疑者のものばかりでした。いつも部屋の前を通ると、行歩容疑者の室内から女性が金切り声で怒鳴りつけ、子供が泣き叫ぶ声が漏れ聞こえてきました。エレベーターでも子供の方はほとんど見ず、スマホばかりいじっている。事件があった当初は、母親の方が疑われているのだと思っていました」

亡くなった新村桜利斗ちゃん

 行歩容疑者は出会い系アプリで松原容疑者と知りあい、昨年10月頃から交際をスタート。松原容疑者がマンションに引っ越してきた今年5月以降は、桜利斗ちゃんの腕や足にあざが目立つようになったという。摂津市役所には昨年1月、今年4月、6月と計3回通報が寄せられていた。2人が同棲を開始してからは、虐待は徐々にエスカレートしていったようだ。

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 小・中学校時代から交流がある行歩容疑者の友人は、“男性依存”が災いし、虐待に拍車をかけたのではないかと話す。

学生時代の行歩容疑者

「寿希はとにかく男が『やれ』と言えば、何でもやってしまうような性格でした。男ができれば友達を遊びに誘うこともなくなりますし、とにかく男が一番。たとえ愛する我が子であっても、男がやるのであれば虐待を止めない姿は容易に想像がつきます。

 寿希自身も、親の愛情に恵まれて育ったわけではありません。両親に問題があったのか、小中学校時代は姉と2人で学校近くの児童養護施設で暮らしており、寂しい思いを抱えて育ったことも影響したのかもしれません」