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《京王線刺傷》「僕の人生は喜劇だ」服部恭太容疑者がジョーカーに心酔した理由 米国では自称ジョーカーの銃乱射事件も

《京王線刺傷》「僕の人生は喜劇だ」服部恭太容疑者がジョーカーに心酔した理由 米国では自称ジョーカーの銃乱射事件も

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「服部容疑者は6月に会社を辞めてから、神戸、名古屋の順で1カ月ずつ滞在し、9月下旬に上京しました。小田急線で発生した乗客の襲撃事件を真似しようと思ったのがきっかけのようです。東京・八王子市内のホテルで寝泊まりし、ホテル代などの生活費は消費者金融から借りていました。額は数十万円あったと供述しています」

 借金による“散財”は生活費だけではない。

借金で購入したジョーカースーツは20万円

「10月上旬には新宿のブランド店で、犯行当日の“ジョーカースーツ”を購入しています。紫のスーツとコート、ネクタイと合わせて約20万円を使っていたようです。この時点で既に犯行を決めていたと思われます。

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 また小田急線での事件ではサラダ油が着火しなかったため、可燃性の高いライターオイル3.5リットルを上野のアメ横の専門店で購入していたという話もあります。滞在していた八王子のホテルからも、オイル缶20個を押収しており、計画的な犯行だったとみています」(前出・社会部記者)

車内では火災も発生 提供:木村俊介さん(@siz33)

ジョーカーに変貌する以前の服部容疑者

 福岡にいた頃の服部容疑者を知る関係者が抱いた印象は、こうした大胆な犯行とは結び付きがたいものだったようだ。

「5年前ぐらいに家族で引っ越してきました。たまに廊下ですれ違うこともありましたが、悪い印象が全くないんです。事件後、電車でたばこを吸う金髪のふてぶてしい姿と、近所での姿が結びつかないんですよね。挨拶もきちんとした印象で、家のドアノブにはトトロの人形がかかっていました。

 一度、朝の早い時間にシャツを着て出掛けていくことがあったので、「仕事ですか?」と聞いたら、「ハイ」と礼儀正しく答えて、自転車に乗って元気に出かけていきましたよ。このマンションは高齢者の古参ばかりだから、若々しくていいなと思っていました」(服部容疑者の実家の近隣住人)

当時の恋人と写真を撮っていた服部容疑者

 服部容疑者は地元の小中学校を卒業。小学校5年生の時に書かれた、学校創設120周年の記念誌には《野球せん手になりたい。》という夢がたどたどしい文字で綴られている。福岡県粕屋町の県立高校に進学したが、同級生たちは「おとなしく、地味な“陰キャ”だった」と口々に証言する。

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