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「平和解放前のチベット最大の農奴主」(11月10日付。ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ14世について)

「人権カルトの振舞い方としか言い様がない!」(11月19日付。バイデン米大統領が北京冬季五輪のボイコットを匂わせたことについて)

 先に紹介した「ハエがウンコに飛びつこうとする西側子分政治家」とは、同じく五輪ボイコットに言及した国民民主党の玉木雄一郎代表のことを指している。

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 こうしたツイートを1日に80件近く、ときには早朝や夜中まで続けているのである。

【Twitter】薛剣総領事の投稿

「媚びる外交はしない」

 いったい何を目的としてこのような情報発信を続けているのか? 本誌は薛剣総領事にインタビューした。

薛剣 「(日本のメディアは)新聞もテレビも反中報道が充満しています。ウェブ空間でも、反中情報ばかり発信している。こうした環境に置かれた日本の皆さんが、中国について良い感情をもつはずがない。

 日本のメディアはあまりに中国を知りません。どんどん変化している中国を伝えていません。結果、本当の情報は遮断され、改変されている。日本国民の正確な中国理解が妨げられています。

 偏った中国理解は両国のために決して良いことではない。日本における公正で客観的な対中報道は、中国政府としても、私たち個々の外交官としても望んでいます。いわゆる民意は、突き詰めて言えば『作られるもの』です。悪く作ることもできる反面、いい方向へリードしていくことも、本来はできるはずだと思います」

――だが、アフガニスタンに関連するツイートでは、不愉快な印象をもつ人が多くいたと思うが?

薛剣 「中国を理解してもらうため、笑顔ばかりを見せるという考えではない。さらに言えば、媚びる外交はしない。中国はこの問題をこう見ている。人々がこういう感情を抱いている。そうした面を、ありのままに伝えることも重要なのです」

――「ありのまま」の中国の感覚では、米軍機から爆弾のかわりに人間が落ちるのは面白いのでしょうか。

薛剣 「いや、面白がったわけではありません。アメリカが覇権国家としてどれだけ他国に害を及ぼしているか。その一面をぜひ、日本の皆さんに直視してほしいという思いからです。アメリカの良い面だけではなく、現実にやったことを見てほしい。むしろ、日本にはそうした情報が極端なほど欠如しています。アメリカをバラ色の国のように考え、その価値観で中国を見ている。健全な姿ではないと思います」