相次ぐストーカー事件を受け、京都府警では、被害者だけではなく、加害者の支援にも力を入れている。
事件を起こす前に、いかにカウンセリングに結び付けるのか、模索が続く。
かつてストーカーの加害者だった男性に話を聞くと、ストーカー行為をしている認識がなかった実態が分かった。

 

「男は押しの一手だと」加害者が語る

元加害者の男性:
仕事に自信を持ち始めたころで、少し傲慢になりがちな所があった。男は押しの一手なんだと思って、何回もプロポーズを繰り返していけばいいんだと思って、それをしていたということですね

職場の後輩にストーカー行為をして、7年前に有罪判決を受けた男性(60代)。
当時、女性をデートに誘ったり、机を拭いてあげたりしていたところ、ある日突然、警察から連続して電話をするなどのストーカー行為をやめるよう「書面で警告」を受けた。

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元加害者の男性:
過去に女性に対して真剣に話をしたり、接したりということができない感じでいたんですが、今回は最後と思って頑張らないといけないんだって。(書面警告に)なんでそんなことをするんだろう(と思った)

 

警告を受けてもストーカー行為をやめず

警察庁によると、「書面警告」を受けた人の8割はストーカー行為を止めるということだが…

元加害者の男性:
数カ月したらもう1度電話してみればいいやと思っていて。電話したらツーツーという話し中の音だったので、5分後にもう1度。合計4回電話をかけたんです。そしたら、それは連続電話なんだと、逮捕された後、説明されたんですね。本当に、えって思って。すぐにこれは間違いだったって警察が認めて、すぐに釈放されるんだろうなって

男性は、ストーカー行為をしている認識が最後までなかったという。

 

支援団体「やめられない衝動が沸き起こってくる」

20年以上、加害者のカウンセリングを行っている「NPOヒューマニティ」の小早川明子理事長は…

NPOヒューマニティ 小早川明子理事長:
8割がたは警告すれば止まる。1割とか5%の危険な加害者をどうするかが核心です。頭では分かっているけど、やめられない、衝動が沸き起こってくる、寝ても覚めてもその人が忘れられない。早期の発見、予兆の発見がすごく大事です。