「この裁判を本当にやる意味があったのか」
今月16日、東京地裁の法廷で男性はこう訴えた。この日、その法廷で行われたのはある刑事事件の第4回公判。被告として証言台に立ったのは、タレント・熊田曜子(39)の夫で実業家のA氏である。
「今年5月、熊田が自宅でA氏からDVを受けたと通報したのが騒動の発端です。A氏は暴行容疑で逮捕され、同罪で起訴。公判はこれまでに4回を数え、この日の公判で今月23日に判決が言い渡されることが決まりました」(司法担当記者)
検察側は罰金20万円の有罪判決を求めているが、A氏は公判を通じて暴行の事実を一貫して否定しており、クリスマス前に下される司法の判断が注目される。
そんな中、A氏と熊田との間には別の民事裁判が進行中である。A氏が原告となり、熊田とフジテレビの男性社員B氏を相手取って、2人の「不貞」によって受けた精神的苦痛などを理由として880万円の損害賠償の支払いを求めている。先月22日に東京地裁で第1回口頭弁論が開かれたことは本サイトでも報じた通りだ。
熊田側が訴状にかけた「閲覧制限」
記事では、被告側が、訴状などに対して広範な「閲覧制限」をかけて、A氏が訴える「不貞」の中身がメディアなどに漏洩しないように腐心していた点にも触れた。
「15ページにわたる訴状のうち8ページが黒塗りになり、なかにはページ全体が真っ黒になっているものもありました。原告被告ともに『閲覧制限』を求めること自体は、珍しいことではありませんが、裁判所に制限が認められるのは、人物の名前や住所などプライバシーを侵害するおそれのある一部に限られることが多い。これほど多くの部分に制限を掛ける申し立てが裁判所に認められるのは異例です」(事情を知る司法関係者)
被告の熊田側がよほど、”情報漏洩”に神経質になっていることがうかがえる。しかし、そうした被告側の対応も万全とは言えないものだったようだ。