「11月の第1回口頭弁論では被告側から原告の訴状に対して反論する『答弁書』が出されていました。この答弁書に対しては閲覧制限がかけられておらず、第三者が誰でもその中身を確認できるようになっているんです。答弁書は、原告が訴えていることに関して、被告が否定したりするものだから、当然、中身には触れざるを得ない。その中身をつぶさに見ると裁判の中身が推察できるようになっています」(前出の司法担当記者)
答弁書では、A氏が「不貞」を訴えている熊田とフジテレビ社員のB氏が出会った経緯についても言及がある。
答弁書の記述はこうだ。
《被告曜子が、原告との婚姻以前から被告B(答弁書では実名)と面識があったことは認め、その余は否認する。かつて被告B(同)が担当している番組に被告曜子が出演したことがあり、その際に知り合ったものの、肉体関係を持ったことはない》
さらに、A氏が2人の「不貞」を証明する証拠品として熊田の日記も出していたこともわかった。
“黒塗り”にされた中身「日記にハートマークが…」
《被告曜子が(中略)手帳を使用していたことは認め、その余は否認する。ハートマークが記載されていることを理由としてその日に性行為が行われたとする原告の主張は、単なる憶測に過ぎない》
どうやらA氏は熊田がB氏と会う予定が入っている日にハートマークを記していたと訴えているようだ。さらに、A氏は4月19日、熊田の「不貞」の証拠をつかむために自身が不在時の自宅の様子を録音していた。A氏側は、この録音には熊田が友人と電話するなかで、B氏との関係について話している様子が記録されていると主張。この点についても、熊田はこう反論している。
《原告が、被告曜子に対して浮気しているのではないかと追及したことはあるものの、その具体的な日時は不知、被告曜子が令和3年4月19日に第三者と電話したことは認め、その余は否認する。あくまで、当該第三者との電話での会話は、原告が女性モデルと不貞行為を行っている疑いがあったことから、それを友人である第三者に相談していた時のものであり、被告曜子が不貞行為を行っていたことを前提とする会話ではない》
つまり、問題とされた「熊田の電話」は、自身の不貞行為についてのやりとりではなく、A氏と女性モデルの不貞行為を追及するためのものであったというのだ。
こうした点を踏まえ、熊田はA氏の主張にこう反論する。