A子さんが話す。
「私は飼っている犬の世話もあるので、夜は自分の家へ帰ることがほとんどでした。私が帰った日の夜にB子が泊まることもあったようで、私が彼のために作り置きした料理を『B子、お前のために豚汁作っておいたぞ』と自慢気に出していたこともわかりました。何も知らないB子はXのことを『料理好きでおいしい料理を作ってくれる人』と思っていたようです。
私が買ったお揃いのガウンも、私がいない日は『B子、お揃いのガウン買ったぞ。もう洗濯もしておいたから』と着せていたことがわかりました。信じられません……」(A子さん)
元電通、年齢、クォーター、慶応卒もすべて嘘だった
徐々に、A子さんとB子さんは“復讐”を考えるようになっていた。破局から数週間後、X氏を「元電通社員」だと思っていた2人は、B子さんの伝手をたどって現役の電通社員に写真などを見せ、X氏について知っていることを教えてほしいと頼んだ。すると返ってきたのは、またしても想像を超える返答だった。
A子さんが語る。
「Xが私たちに話していたことは、すべて嘘だったとわかりました。名前は本名をもじった偽名で、年齢も私たちには41歳と言っていましたが本当は48歳。ブラジルクォーターというのも嘘で、実家は東北の農家。そして慶應の大学院卒ではなく実際は都内の中堅私立大学の出身。そして、電通は辞めておらず現在も在籍しているということでした」
既婚者だったX氏。妻はピラティススタジオ経営
さらに、とどめの情報がもたらされる。X氏は「既婚者」だったのだ。
「奥さんと幼い娘が2人いました。教えてもらった本名で検索したら、とある男性ファッション誌に家族で登場していたんです。娘さんはまだ小学校に入る前の小さな子でした。B子の知り合いの電通社員に聞いたところ、赤坂の家は別宅で、代々木に家族と住んでいる本当の自宅があるそうです。そういえば私、『23時からNHKさんと打ち合わせだから代々木まで送って!』と言う彼を、NHKがある代々木まで何度も車で送り届けていました。まさか家族が待つ家に送らされていたなんて……。
妻の職場にA子さん、B子さんは乗り込んだ!
なぜ幸せそうな家庭を持ちながら、ここまで嘘で塗り固めた婚活の真似事ができるのか。悲しみを通り越して怒りが湧いてきました。そして何よりこの事実をXの奥さんは知っているのだろうかと、私とB子は家族の存在が気になりだしました」
男性ファッション誌にも登場していたX氏の妻は、大学時代からモデルとして活動し、現在は都内でピラティススタジオを経営している。2019年12月、A子さんとB子さんはX氏の妻のピラティススタジオ宛てに、連絡先のメールアドレスを書いて手紙を送った。
「『あなたの夫は婚活アプリでこんなことしていますよ』と、Xの悪事を妻に全てバラすつもりで長々と手紙を書きました。これを読んだ奥さんは悲しむだろうけど、夫のしたことを知る義務があるはず、と。そうしたら、しばらくして奥さんからメールで返信があったのです。そこには丁寧なあいさつと共に『ピラティスのスタジオにいらしてください』と書かれていました」(A子さん)
肌を刺すような冷たい風が吹く2019年末のある日、A子さんとB子さんはX氏の妻に会いに行った。出迎えたのはモデルの松島花似のスレンダーな美女。促されるままにテーブルに座ると、X氏の妻はあろうことか、「不倫していることも、赤坂に別邸があることも、すでに全て知っています」と静かに語りだしたのだった。
(#2に続く)
2021年 裁判部門 BEST5
1位:「2人の関係は10年以上にわたり...」熊田曜子と不貞相手が裁判資料を「黒塗り」にしてまで隠したかったこと《夫が怒りの告発》
https://bunshun.jp/articles/-/50996
2位:《電通マンが“掛け持ち不倫”で同時多発訴訟》女性4人に囁いた「子供ができたら結婚しよう」の悲惨な末路
https://bunshun.jp/articles/-/50995
3位:反省文を出したくないと絶叫、傍聴席から無罪コール…裁判ウォッチャーが見た「ヤバい裁判」
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4位:《異例の死刑判決》「あんた生涯、このこと後悔するよ」 工藤会トップが裁判長に言い放った言葉の“真意”
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5位:“タピオカ恫喝”木下優樹菜に司法判決《事務所総出》は「脅迫」《おばたん♡》は「原告を嘲笑」 木下側の“トンデモ主張”も
https://bunshun.jp/articles/-/50992