最初のBiSHは「真面目で優等生」な子たちだった
――以前、NHKの番組で円陣を組んでこの言葉を叫んだときは怒られました?
渡辺 その時は生放送ではなかったのでね…。「生放送ではやめてください」と釘をさされました。僕たちも「もちろんです」と。
――そもそも「BiSH」は結成当初はどんな子たちだったのでしょうか?
渡辺 本当に素人同然で入ってきて、見た目もおとなしい子たちでしたね。でもちょっとズレているというか、下ネタとかでも抵抗感がない子たち。アイドルとはちょっと違う。一応、「楽器を持たないパンクバンド」なので。どちらかというと“いい子”たちですね。「BiS」は皆衝突ばかりしていたけど、彼女たちは優等生でついてきてくれた。
ーーPVでは馬糞にみえる“茶色の物体”を投げられることもありました。一番大変だったことは何でしょうか?
渡辺 やはり24時間連続でライブしたりとかですかね。みんな辛くて声がカスカスになっていた。でも頑張ってきて、それでファンもついて来てくれて、今の紅白出場があるんだと思います。
ーー最初に紅白出場が発表されたとき、メンバーの反応はどうでしたか?
渡辺 実は発表される前にスポーツ新聞で先に出ちゃって、サプライズで言おうとしただけに、「あれれ…」って。予想ができちゃって、発表されたのも「やっぱり本当だったんだ」という感じ。とはいえ、それこそ記者会見がはじまるまでずっとドッキリだと思うほど信じてなかったですね。
――今年は解散の話が話題になりました。2023年というのは「まだ先」との声もあります。
渡辺 コロナがどうなるかわからず、ライブが出来ない状況がまたあるかもしれない。準備をしっかりしながらやっていきたいので、2023年としました。実際は2023年のどこになるかはまだ分からないんですけどね(笑)。
――BiSHは今年一年を表わす漢字を聞かれて「笑」(スマイル)と答えていました。渡辺さんの漢字は何でしょう?
渡辺 「耐」ですかね。やっぱりコロナで思うようにライブが出来なくて、初めて声も出させないで…本当はみんなで合唱したりとかして、そういう事が僕たちの魅力だったりしていたんで。そこを耐えてやっていくという事で、本当に耐え難きを耐えという感じの一年だったなというところですかね。
――「文春オンライン」では10月に渡辺さんの不倫を報じました。そういう意味では「別の字になるのかな」とも思ったのですが…。
渡辺 そこも…耐えましたね(笑)。スタッフや家族にも怒られましたけど、何も言い訳もせず、謝り、耐えました。
――BiSHについては来年一年、どういう年にしたいですか?
渡辺 やっぱりお客さんもいっぱいいるんで、楽しんで終わりたいなとは思っているんで。そこは色々用意しているということはあります。下ネタも、やっぱり僕の会社の社是でもあるんで、許される限りやっていきたいなと思います。
――紅白本番では下ネタは…いかがですか?
渡辺 紅白は何もしようがないなと思っています。年末ですし、僕もお騒がせしましたし。そこでお騒がせしてはいけないと思っています。サイレントチ〇ポまでかなと(笑)。