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2022/01/09

「こだま」「踊り子」協調時代は終わった

 ところが、国鉄が分割民営化されJRグループが発足すると、この制度の不公平感が浮き彫りになった。他社の新幹線に乗った客に対して、自社の在来線特急を割り引く。理不尽である。JR九州は、2011年3月に山陽新幹線からの乗継割引をとりやめた。きっかけは九州新幹線の全通だ。この機に在来線特急料金制度を見直した。

 古い制度をあらためるには、きっかけが必要ということだろう。「踊り子」の乗継割引廃止のきっかけは車両のリニューアルと指定券制度の改定だ。「踊り子」誕生と同時にデビューした185系電車からE257系電車へ交代する。同時に自由席を廃止し、全車両を指定席とした。列車や座席を決めずに空席を利用できる「座席未指定券」が自由席券の代わりと言えそうだけど、料金は指定席特急券と同じ。あとから駅で座席指定も可能だ。

伊豆の海

「踊り子」の「お先にトクだ値スペシャル」は「こだま」の対抗商品であり、JR東日本の「自社エリアの客を東海道新幹線に取られたくない」という気持ちの表れといえる。国鉄時代の「こだま」「踊り子」協調時代は終わった。

 そして健気な表情の踊り子は、40年を経て気性の激しいダンサーになった……かな?

 ちなみに、「お先にトクだ値スペシャル」はインターネット予約の「えきねっと」の会員限定だ。駅で買っても割引にならない。さらなる要注意点として、購入日も乗車日も1月7日から3月31日の間という縛りがあるほか、対象列車にも指定がある。詳しい条件は「えきねっと」のページをご覧ください。

写真=杉山淳一

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