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本人も日頃から意識してミステリアスなところを残しているふしがある。ブログ「空想ファンテジー」では、「このブログに書かれているお話は全て僕の[空想][ファンテジー]です」と、本当のことは書いていないと謳っているほどだ。そこには芸能人たちがSNSでこぞってプライベートを公開している昨今の風潮への疑問もあるらしい。
プライベートを公開しない理由
《香取慎吾自体がみなさんが作ってくれたものでもあるし、全部が見えないからアイドルって楽しいはずなんですよね。でも最近は、表に出る人たちが全部見え過ぎちゃっていて。ファンの人たちはアイドルに対してもっと夢見てたいはずなんですよ。僕もSNSを始めたけど、その中で見えていない部分もいっぱいあると思う》(『キネマ旬報』2019年6月下旬号)
多岐にわたる活躍はもはやアイドルの域を超えているが、それでも本人のなかではいまなおアイドルという自覚が強い。あるインタビューでは、《僕は完全にアイドルですよ。アイドル以外の何者でもない。何年も前から『パーフェクトビジネスアイドル』と、自分でよく言っています。アイドルでありビジネスでありを完璧にこなしたい》と語っている(『AERA』2019年5月13日号)。
私生活では昨年暮れ、一般女性との結婚を発表した。しかし、結婚しようと、50代になろうとも、香取慎吾は完璧さを追求する限り、アイドルであり続けるだろう。今後もファンと一緒につくったイメージを守りながらも、ときにはそのイメージをいい意味で裏切るような、そんな活躍を楽しみにしたい。