「このあたりは1980年代に分譲されて、だいたいみんな同時期に入居してきました。横山さんの家も雄一郎さんのおじいさんがご自宅を購入したはずです。近所との交流はほとんどなく、たまに洗濯物を干している家族を見かけたくらい。まさかこんな状況になっていたとは。お父さんもお母さんも妹さんも仕事をしている様子はなくて、日中でも自宅にいる印象もありますが、よくわかりません」(近隣男性)
別の近隣住民の女性も付き合いはなかったというが、全裸の男性を目撃していた。
真昼間に全裸の男性が道をすたすたと…
「横山さんはご両親(被害者の祖父母)で住んでいたのが、やがて若い夫婦(被害者の父母)が住むようになった。この辺りは近所付き合いが薄いし、最近は若い人が引っ越してきているから横山さんと付き合いがあった人はほとんどいないと思う。
雄一郎さんはランドセルを背負っていた小学生くらいの時はよく見かけましたが、最近は見ていませんね。いつの頃だったか、私の家の前を全裸の男性が通り過ぎたことがあったんですが、今思えば雄一郎さんだったのかもしれない。真昼間でしたよ。特に騒ぐこともなく、走っているでもなく、ただすたすたと歩いていたから気持ち悪かったのを覚えていますが……。
ごみ捨ての時にジャージ姿の妹さんを見かけて会釈をすることはあったけれども、特に話したりすることは無かったです」
戸建てが密集する周囲一帯で話を聞いてみたが、一様に横山家との付き合いはなかったようだ。
精神疾患を抱える家族の「病理」
精神疾患を抱える家族を監禁する事件は、全国各地で時折発生している。
「もともとはエリート大学に通っていたという話もあり、精神疾患を抱えた雄一郎さんを“家族の恥”として、外に出せなかったのでしょうか。なぜ病院にかからなかったのか、その真相究明が待たれます」(前出の社会部記者)
逮捕後、神奈川県警の調べに、父親の直樹容疑者は監禁容疑を認め、母親の順子容疑者と妹の奈々子容疑者は否認。順子容疑者は「不当な監禁だとは思っていない」と話し、奈々子容疑者は「なぜ私が逮捕されるのかわからない」などと否認しているという。
県警は監禁容疑の他、必要な救護措置をとらなかったとして、保護責任者遺棄致死の疑いもあると見て、捜査を進めている。
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