岡山県の観光農園「西山ファーム」を舞台にした、被害総額133億円の巨額詐欺事件。2月3日に名古屋地裁で初公判の法廷に立ったのは“四天王”と呼ばれる、勧誘役の4人だ。
彼らが勧誘に使ったのは、岡山名産の桃などの果物。勧誘された出資者がクレジットカードで指定されたサイトから100万円分の桃を購入した場合、西山ファームからは海外に転売すると説明され、出資者の元には桃は届かない。代わりに配当として、利益の3%を上乗せした103万円が入金されるはずだった。
この勧誘に乗った結果、約400万円をだまし取られたと訴える男性は…。
被害者の男性:
「楽だからいいよ」という感じで紹介されて始めた感じですかね。まだ振り込まれてないんだけどと(担当者に)電話したんですね。そうしたらもう正直に「ごめんなさい 払えなくなりました」と…
“四天王”の派手な私生活
言葉巧みに投資を募り、多くの出資者を束ねていたのが、“四天王”と呼ばれた勧誘役の4人。松井孝朗被告(34)、花本将光被告(33)、松本真一郎被告(35)、山田光賢被告(34)だ。出資法違反の罪に問われている。
水着を着た女性の隣で笑みを浮かべているのは、この一人である花本将光被告。世界各地に旅行するなど、派手な私生活をSNSにたびたび投稿していた。
首謀者とみられる元副社長・山崎容疑者に直撃
FNNは3年前の2019年、事件の首謀者とみられる、「西山ファーム」元副社長・山崎裕輔容疑者(41)に直撃していた。
山崎裕輔容疑者:
誰が被害者だと思いますか?
記者:
お金が戻ってこないと言っている方だと思います。
山崎裕輔容疑者:
それで今僕らがどれだけ被害を被っているか…
山崎容疑者は花本被告ら勧誘役などが、「西山ファームの名前を悪用してやった」などと話していた。
山崎裕輔容疑者:
それ(勧誘)をアウトソーシング(外部調達)していた、僕らは「営業代行」と呼んでいるんですけれど。それが結局独り歩きしていて、どういう結果になっていたかと言ったら…
現在海外にいるとみられる山崎容疑者に逮捕状が出ていて、警察が行方を追っている。
初公判では1人が起訴内容を認める
こうした中で行われた、2月3日の初公判。違法に出資を募った罪について、花本被告ら3人は認否を留保した。
残る、山田被告は「特に間違いはありません」と起訴内容を認めた。
また、検察側は、山田被告について「顧客の紹介料としてあわせておよそ2800万円を受け取っていた」と指摘した。
(「イット!」2月3日放送より)