内閣官房会計課によると、「罰則はないが、タクシーチケットの私的利用は、使用基準違反になる」という。2007年には厚労省職員が、チケットの私的な使用で戒告処分を受けている。
チケットのことを尋ねられると「会食」と言い張った藤井氏
2月5日、藤井氏を直撃した。
――芝公園のマンションに行かれていますが、どなたとお会いになられたんでしょうか?
「まぁ友人ですね、別に何も」
――友人で間違いないですか?
「はい」
――その後にタクシーチケットを使ったのは私的利用にあたるのでは?
「いや、会食。まぁ会食ですから」
――家でですか?
「はい」
当初は「友人」と言っていたものの、チケットのことを尋ねられると「会食」と言い張った藤井氏。その後も何度かやり取りを続けたが、あくまでタワーマンションで会食をしたという姿勢は変えなかった。
ビジネススクールの生徒を部屋に招き入れていた
2月7日、「週刊文春」が経済安保室に質問状を送ったところ、翌8日、「処分に繋がる可能性のある行為が判明したため」(経済安保室)、藤井氏は室長を更迭され、経産省に出向する辞令が発表された。
だが藤井氏の疑惑はこれだけではなかった。“闇営業”していたビジネススクールの生徒である日立の女性部長をNSS(国家安全保障局)の部屋に招き入れていたのだ。日立は、経済安保リスクに備えた新部署を新設することを公表している。
国の安全保障にかかわり機密保持が求められる地位にありながら、藤井氏に噴出するさまざまな疑惑。藤井氏が責任者として取りまとめた経済安保法案の作成過程に問題はなかったのか。経済安保法案は今国会で審議されるだけに、すみやかな調査が求められることになりそうだ。
このほか、藤井氏が“闇営業”を続けていた理由、朝日記者以外の親しかった複数の女性、“別宅”として都内に借りていたマンション、藤井氏が職場に何度も招き入れていた女性、藤井氏の「あだ名」、日立の回答など、詳しくは2月16日(水)12時から配信の「週刊文春 電子版」および2月17日(木)発売の「週刊文春」で報じている。
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