「いつになってもいいし、ひとりでも、姉妹ででも、チームみんなでも。合宿でもプライベートでもいいので、待ってます。さっちゃん(藤沢選手)には好きなホワイトソースと鮭を使ったクリームスープ、野菜をたくさん食べる吉田姉妹には最初に食べてもらったサラダ風ちらし寿司を作ります。その時に一緒にお酒を飲めたらもっと嬉しいです。楽しみにしてます」(武重さん)
稚内での“戦闘食”は武重さんが担当したが、地元・常呂町でチームの胃袋を支えるのは「松寿し」の大将・渡辺大棋さんだ。チーム結成時から冒頭のオリジナルメンバーが通い、ロコ御用達としてファンの間でおなじみになった店には「ロコの食べたモツ鍋を」というオーダーもあれば、「日本酒が好きな藤澤選手への差し入れです」と地酒を送ってくるファンもいるという。
寿司屋だが、ハンバーグやザンギ、豚の生姜焼きや二郎系ラーメンまで、できるものはなんでも作る渡辺さんは、チームのメンバーからは「たいきくん」と親しまれている。
「いい日本酒も入ったから、それで乾杯したいね」
コロナ禍でやはり初秋からメンバーには会えていないが、「SNSを見る限り元気そうで良かった」と目を細める。今回の北京五輪も連日、メディアから取材や問い合わせが殺到しているそうだが、店はまん延防止等重点措置の関係で21時まで。「密になるのも嫌だし、今回だけはちょうどいい」と夜の試合は基本的に自宅で応援している。
ロコ・ソラーレが帰ってきたら何を食べさせてあげたいですか、と聞いた。
「うーん、言われたものを。夕梨花ちゃんはこの前、西京焼きを美味しいって食べてたからそれかな。生ものが苦手な夕湖ちゃんは、いつものケチャップ味のオムライスを。知那美ちゃんはふぐ、特に焼きふぐが好きで季節がちょっと違うけど、考えます。さっちゃんはうなぎや天ぷら。いい日本酒も入ったから、それで乾杯したいね。
琴美ちゃんだけは帯広出身なんだけど、北見市内のどこへ行っても『頑張れ石崎琴美』と応援の旗とか出ていて北見出身みたいになっているのは嬉しいですね。琴美ちゃんはなんでも食べてくれるけど、やっぱりモツ鍋かな。みんな気をつけて帰ってきて。待ってるよ」
北京にいる5人は、いよいよ決勝トーナメント進出をかけて、ラウンドロビン(予選リーグ)の最終戦、スイスとの試合を迎える。一足先に祝勝会の準備は進んでいるようだ。あとは勝つだけだ。