「カーリングでは、ずっといいことは続きませんから、がっかりする必要もないですし、喜んでいると落とし穴にハマることもあります」
もう10年以上前のことになるが、毎月カーリングをプレーしていた時期があった。わが師はトリノ大会、バンクーバー大会でテレビ中継の解説を務めた小林宏さんで、小林さんはカーリングの魅力をあらゆる角度から教えてくれた。
「ラグビーと同じで、試合が終わったら握手を求め、相手を讃えます」
「試合の途中で、負けを認めることがあります。これを“concede”、コンシードと言います。決してギブアップではありません。相手に敬意を持って、祝福するのです」
ちなみにコンシードとは、アメリカの大統領選で負けを認め、相手に祝福の電話をかける意味でも使われる(トランプはコンシードしなかったワケだ)。
試合については、「流れ」が生まれやすいと、小林師は教えてくれた。
いいこともあれば、悪いこともある。
今回、オリンピックという最高峰の舞台であっても、やはりいいこともあれば、悪いこともあるのを実感する。