昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「残業をするのがデフォですから」コロナ禍でも変わらない“この国の残念な特殊事情”

なぜ日本人は残業をやめられないのか? 経営者・人事担当者に聞いてみた

2022/02/28

 いま日本企業では、働き方改革やコロナ対応などで雇用・労働環境が大きく変化しています。こうした中、いま一つ状況がよくわからないのが「残業」です。

 残業時間数は、コロナ前と比べて増えているのでしょうか、減っているのでしょうか。

 今回、34名の経営者や人事部門の責任者・担当者に、残業の状況についてアンケートとヒアリングを行って調査しました。その結果をもとに、日本企業の「残業の現状と今後」について考えてみましょう。

▼残業時間はコロナ前と「大きく変化せず」

 まず、コロナ前と比べた現状を確認するために、「2021年の従業員1人当たりの残業時間は、3年前と比べて10%以上増減していますか」と尋ねました。回答は以下の通りでした。

<対象:34名の経営者・人事担当者>
減った:10名
増えた:8名
変わらない:16名

©iStock.com

 この3年間、コロナで事業環境が激変した割には、残業時間数はあまり変わっていないことがわかりました。代表的なコメントを紹介します。まずは「減った」という回答から。

「飲食業界ではコロナが直撃し、さすがに店舗での残業は減っています。ただ、アルバイトから優先的にシフトを減らしていますし、管理部門の業務は大きく変わっていないので、正社員に関してはそんなに劇的には減っていません」(飲食)

「近年の業績悪化に対応して各部門に残業規制を命じており、20%以上減っています。一方、業務量はそんなに変わっていないので、現場はかなり疲弊しています」(電機)