柔軟剤の効果を十分に発揮させるには…
また、柔軟剤を使う場合にもメリットが大きくなります。洗剤と柔軟剤は性質が逆です。そのため、すすぎが不十分で洗剤が残ったところに柔軟剤が入ると、柔軟剤は洗剤にくっついてしまい、本来の能力を活かしきれません。
洗剤と汚れをすすぎでしっかり流しきった後に、柔軟剤を繊維に残すことで、柔軟剤の持つ「衣類を柔らかく仕上げる」「衣類の静電気を防ぐ」効果が十分に発揮されるようになります。
洗濯の際、柔軟剤を毎回使う方も多いのですが、衣類を柔らかく仕上げる、衣類の静電気を防ぐ、この2つのどちらかの働きが必要なければ使わなくていいものです。
逆に言えば、花粉などが気になる時には「衣類の静電気を防ぐこと」を目的に使う選択肢が出てきます。
花粉など繊維の上に付着する汚れは、静電気によってくっつきやすくなりますが、柔軟剤を使うと繊維の摩擦が少なくなり、静電気も起きづらくなります。
また、静電気がないと、一度ついたものも、払い落としやすくなります。
柔軟剤の役割は先に挙げた2つが目的で、香りをつけることは本来の目的ではありません。
強い香りが長時間続くタイプは特に、繊維に吸着して取れにくく、それ自体が服を汚しているように感じられる状況も見受けられます。服をきちんと洗ってキレイに保つという洗濯の基本から見たとき、そういったタイプの柔軟剤には疑問が出ます。そのため、柔軟剤は必ず無香料のタイプを僕は選びます。
洗濯とは「洗い」と「濯ぎ」
「洗濯」は文字通り、「洗い」と「濯(すす)ぎ」で成り立っています。
衣類の量、水の量、洗剤の量、この「3つの量」のバランスをとって、汚れをしっかり捕まえる洗い。そして、キチンと汚れを流し切る、濯ぎ。
この洗濯の基本を再確認することで、部屋干しでも臭わなくなりますし、柔軟剤を使った場合には、静電気防止効果がきちんと発揮されるようになります。
基本に忠実な洗濯は、汚れや、ニオイが落ちやすくなるだけでなく、花粉症の対策にもきっとつながっていくはずです。