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「死んだら楽になるんじゃ」「私が悪いのかも」… いじめを受けた漫画家が“学校に行けない生徒”に伝えたい言葉

もつおさんインタビュー#2

2022/03/04

genre : エンタメ, 読書

note

 学校に行くのが本当につらくて嫌だったら、自分を壊してまで行かなくていい。学校はそこまでして大切にすべき場所じゃない。だから、どうにかして自分を守ってほしい。大人になった今だから言えることではあるけれど……。

 お便りをくれた女の子や人間関係でつらい思いしている人には、「本当に自分のことを大切にして」って伝えたいです。

悩んでいる人が希望を持てる漫画を発信したい

――前作はエッセイ、今作はセミフィクション(創作)でしたが、注意した点はありましたか?

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もつお できるだけ難しい言葉を使わないことですね。私が10代の頃に感じたセリフをそのまま使ったりして、主人公の年齢と近づけるようにしました。それに内容が暗い分、できるだけ絵をかわいく、色使いは明るくするように心がけて、手元に本を置いておきたいと思ってもらえるように工夫しました。

 本の最後には、編集者の山﨑さんの提案で、いじめなどで悩んでいる人向けの相談窓口の一覧も差し込みました。これも、読者が行動を起こすきっかけにつながるので、よかったなと感じています。

 私にとっては、前作が漫画を描いた初めての挑戦でした。自分に起こった出来事をエッセイとしてまとめたので、過去を思い出していけばストーリーが比較的すぐに描けたんです。でも今作はストーリーもキャラクターも、一から作らないといけないのが大変で。特にラストの展開には悩みました。

――最後に、もつおさんの今後の目標をお聞かせください。

もつお 今はアルバイトをしながら漫画を描いていますが、今後は漫画一本でやっていけるようになりたいです。

 エッセイも描きたいし、世間に対しての問題提起を、自分の経験を踏まえて描いていきたい。暗い内容の話でも、同じように悩んでいる人が最後には希望が抱ける。そんな作品を描いていきたいですね。

もつお/関西出身。高校時代に強迫神経症を発症し、精神科病院に入院。その過程を描いたコミックエッセイ『わたし宗教』で大学在学中にコミックエッセイプチ大賞を受賞。2021年1月に、受賞作品を描き直した『高校生のわたしが精神科病院に入り自分のなかの神様とさよならするまで』(KADOKAWA)を出版した。

「死んだら楽になるんじゃ」「私が悪いのかも」… いじめを受けた漫画家が“学校に行けない生徒”に伝えたい言葉

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