“なりすまし”がインタビューに応じて……
「たつき諒の『なりすまし』がメディアに登場してインタビューに答えたり、次第にエスカレートして予言を乱発したりして、静観していられなくなりました。
私は自分を予言者だとは思っていませんし、有名になることも望んでいません。ただ、この作品が注目されることには、防災上の意味があると思うようになりました」(たつき氏)
たつき氏はもともと夢日記をつける習慣があり、表紙の文言は夢に見たことをそのまま書いた、と1999年当時を振り返る。
「表紙絵は、締切前日にはほとんど出来上がっていました。絵柄は女性の周りに数枚、白い紙を描き、そこに自分の夢日記の絵と文字を描き込んでいました。ただ一枚だけ空白のままだったんです。何を描こうかギリギリまで悩みました。
その夜、奇妙な夢を見ました。映画のスクリーンのような真っ白なところに文字が表示されたのです。
『大災害は2011年3月』
目が覚めた時、『これを書いちゃおう』とひらめいて、空白だったところにこの文言を書きました。もしかしたらということもあり得るし、書かないで後悔するよりは、と思ったのです。それが引退前最後のペン入れとなり、『私が見た未来』の表紙絵が完成しました」
3月10日発売の月刊「文藝春秋」4月号ならびに「文藝春秋 電子版」ではマンガ界の巨匠・美内すずえ先生からの意外なコメント、また「2025年7月」に大災害が起こるという新たな夢の詳細についても明かす。
ノストラダムスと呼ばれた女
【文藝春秋 目次】<絶筆>石原慎太郎「死への道程」/<芥川賞>「太陽の季節」全文掲載/驕れる中国とつきあう法/「品格なき大国」藤原正彦
2022年4月号
2022年3月10日 発売
特別価格1100円(税込)