そんな撲滅作戦のなかで、最後まで生きながらえていた組織的ぼったくりグループの店が、先述した「Kグループ」の「Prince Collection」なのだ。
「警視庁には昨年4月から『Prince Collection』に関わる約130件の相談が寄せられていました。被害総額は1200万円にのぼるとみられている。荒稼ぎしていたようです」(同前)
客によっては一晩で40万円を失った被害者もいるなど、同店はこれまでにもたびたび客とトラブルになっていたようだ。同店はKグループが運営する最後の1店舗だったといい、ついにトドメを刺されたことになる。
「ほぼ売春斡旋」欲望を刺激して組織的にぼったくる
「『Prince Collection』は違法キャバクラなんて言われていますが、ようは金を払ってキャストである中国人女性を外に連れ出すことを売り文句にする売春斡旋店でした。純粋に酒を飲みに来る客はいません。今では数少なくなった“やっつけ(客をやっつける=ぼったくり)店”で池袋では有名でしたよ。Kグループが経営する最後の店でした。
逮捕された3人の従業員の経験は半年~3年ぐらい。逃げられないように、全員の家に一斉に警察が踏み込んだようです。しょっちゅうトラブルを起こしていて、店の前には2日に1回はパトカーが停まっていた。警察が巡回してもいました」(別の関係者)
その“手口”はかなり悪質だ。
「店のシステムとしては、まずはキャッチが『前金』といって2万6千円をもらう。しかしその90%はキャッチの取り分です。客の要望が何であっても、『Prince Collection』に結局連れていく。『ノーパンしゃぶしゃぶ』でもOK、店に入れちゃえば勝ちなんです。他のソープに行って決まらずに出てきた客を、『近くに“お見合いソープ”があるから顔だけでも見て行ってください』と言い、連れていくこともありました。
店に入れてしまえば、従業員は『そんなキャッチは知らない』と言って、前金とは別に飲食代金3万9千円を請求します。これは1杯飲んでも飲まなくても、請求される。客が『女の子を連れ出したい』といえば、さらに3万円。ホテルに入ったらまた3万円。服を脱いでエッチをしたいとなれば5万円と、取れる客からは段階的に金を奪えるだけ奪う。欲望に負けて払った者の負けです。総額40万を支払わされたという話も聞いたことがあります」(同前)