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ふせでぃ 元々、なんでも考えすぎるところがあるんです。お付き合いする前から「この人と結婚できるかな」「大怪我した時や、おじいちゃんおばあちゃんになったときに介護できるかな」とか……(笑)。普通なら「好きな人とずっと一緒にいて、良い感じの老夫婦になれたらいいな」で終わるのかもしれないけれど、私はその先の現実的な部分まで、つい想像してしまいます。女性あるあるかもしれませんが。
でも、莉子はきっと考えていないんですよね。ツトムのかっこいい面しか見ようとしないし、彼に養ってもらう気満々だから、自分がお世話することは頭にないと思います。
芳子は違って、どんなにツトムが遊びまわっていても、最後は自分で面倒を見る覚悟がある。二人ともツトムが好きだけれど、そのあたりの考え方の違いが伝わればいいな、と思います。
サスペンスだけど「人が死ぬ展開」は避けたかった
ふせでぃ でも、この展開を思いつくまでには紆余曲折がありました。舞台を山奥にして、もっと大きな犯罪をしでかして、登場人物がもっと酷い目に遭う予定だったんです。
ただ、「人が死ぬ展開」は嫌だなと思っていました。今回の作品に関しては、生きて反省することに意味がある、といいますか……。偉そうな感じになってしまうけど、人生はトライ&エラーだと思うので、反省して前に進むのが大切だと思います。だから、悪いやつを殺して「わーい! スカッとした!」という展開は、この作品ではあまり使いたくなかったな、と。